...ゆえに教派的の嫌悪文字的の貶評は彼の辞せざるところなりもしこの「狷介奇僻」の著にしてなお同胞を慰むるの具たるを得ば著者は感謝して止まざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...しかしながらかくの如き誤れる僻見(へきけん)は一朝にして改めることは出来ない...
大隈重信 「始業式訓示」
...これは国が僻在(へきざい)しておって守旧に便利なのと...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...一方ではお金で外国へ追っぱらわれるというような僻(ひが)みも出たんでしょう...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...天地人生の創造偏僻する所なきも...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...そうしないと、どこで何を騒いでるんだか一向わからないから――そこで、なにを隠そう、この僻村こそは、和蘭(オランダ)ユウトラクト在なになに郡大字(おおあざ)何とかドュウルンの部落である...
谷譲次 「踊る地平線」
...此方の僻(ひが)みかも知れないけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...而も偏僻の史論牽強附会(けんきようふかい)の伝記が世人を誤まることあるは容すべきに非ず...
津田左右吉 「史論の流行」
...三十歳の壮年の偏僻なり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...僻(ひが)むところを...
中里介山 「大菩薩峠」
...満山の雪と見たのは僻目(ひがめ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんまり……」「君は本当の母でないから僕が僻(ひが)んでいると思っているんだろう...
夏目漱石 「虞美人草」
...たしかに僻んでいるでしょう...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...とおい僻地に於いてこの人を得てその謦咳(けいがい)を感ずることでもある...
本庄陸男 「石狩川」
...梨や柿をくうのが僻(くせ)であるから...
正岡子規 「くだもの」
...爭(いか)でか偏僻頑陋と看做されざらむ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...この地方はまったく山間の僻村に過ぎないが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...むしろそれらを白眼視していたかも知れない僻地の田舎画師だった...
吉川英治 「雪村筆「茄子図」」
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