...一隅に僻在するにあらず...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...民族的僻見の除去元来...
大隈重信 「大戦乱後の国際平和」
...健康であったればこそ土佐の旅もその他僻地の検診もできたのである...
高野六郎 「小島の春」
...或人(あるひと)は今の別府は南の方に僻在(へきざい)している...
高浜虚子 「別府温泉」
...次第に北朝軍の手の届かない奥吉野の山間僻地(へきち)へ逃(のが)れ...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...京阪神及縣内の交通不便な僻地から隨分澤山集つて居る...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...自分の気持に僻(ひが)みというものを初めて経験したこと...
徳田秋声 「縮図」
...十数戸の僻村にして意外にも...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...人の足音と思ったのは僻耳(ひがみみ)でしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...満山の雪と見たのは僻目(ひがめ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...村落(むら)の西端(せいたん)に僻在(へきざい)して居(ゐ)る彼(かれ)には興味(きようみ)を以(もつ)て見(み)させる一(ひと)つの條件(でうけん)も具(そな)へて居(ゐ)なかつた...
長塚節 「土」
...あんまり……」「君は本当の母でないから僕が僻(ひが)んでいると思っているんだろう...
夏目漱石 「虞美人草」
...その僻村(へきそん)全体が寒さのために凍死し...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...及び僻陬にある寒寺につきては...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...日本にてと限りても言ひたりけむやうに解き僻(ひが)めて...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...これはまだ僻地だから真似得られなかったとも見られるが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...默然と、敗戰後の瓦礫のあひだに、或ひは僻地に、つかれ呆けてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...僻村(へきそん)の友など訪ねて琴棋(きんき)をもてあそび...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索