...孰れにしても自己の實現は社會に働きかけるにあらざれば完成しない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...さうしてこんな場合に於いては受身になる者よりも働きかける者の方が下等なのだ――と彼は腹立紛れにこんなことを思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...と云うのは人間は自己の実践によって自然に働きかけるものではなくて...
戸坂潤 「辞典」
...直接情慾に働きかけるから...
豊島与志雄 「子を奪う」
...あらゆる存在の上に働きかける...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ある種の文学者らにしか働きかけるものではない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今は複雑なる構成体の一要素として自我が物に働きかける...
中井正一 「物理的集団的性格」
...それに積極的に働きかけることによって...
中島敦 「狼疾記」
...活動においては働きかける自己が顯はになつてゐる故生は主觀性を帶びるに反し...
波多野精一 「時と永遠」
...近代人の複雑な感覚に働きかけることは出来ない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それほど働きかけるのだろうか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...かえって実践的にこれに対して働きかけることと結びついている...
三木清 「科学批判の課題」
...環境が我々に働きかけるのは我々が環境に働きかけるのに依るということもできる...
三木清 「哲学入門」
...「ミトは現在の上に働きかける手段として判斷されねばならぬ...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...フランスの人文地理學 gographie humaine は自然に働きかける人間の研究を重要視する...
三木清 「歴史哲學」
...自分に働きかける総ての意志を掘じくり出すことに最大の生活を見いだした...
室生犀星 「愛の詩集」
...大津絵が私たちの眼に心に働きかける美しさは...
柳宗悦 「民藝四十年」
...しかしその中(うち)にも働きかける側の表現の上手なこと――わけても鼻の先の気分の扱い方の巧(たくみ)なために...
夢野久作 「鼻の表現」
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