...孰れにしても自己の實現は社會に働きかけるにあらざれば完成しない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...私の生命が或る已むなき内的の力に動かされて外界に働きかける...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そういうものの如何なる因子が民衆に働きかけるかを分析して...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...論理外の勢力として論理の外部から働きかけるのではない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...と云うのは人間は自己の実践によって自然に働きかけるものではなくて...
戸坂潤 「辞典」
...剛健な古木に働きかける春の精気など――すべて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それに積極的に働きかけることによって...
中島敦 「狼疾記」
...朋友(ほうゆう)として私の兄さんに向って働きかける仕事は...
夏目漱石 「行人」
...他に働きかける便宜(べんぎ)の多い場所に立っている...
夏目漱石 「野分」
...その主體が客體へと働きかけることにそれの自己實現は存する...
波多野精一 「時と永遠」
...一は働きかけられるもの他は働きかけるものである...
波多野精一 「時と永遠」
...從つて又働きかけるものと働きかけられるものとの關係として成立つのは...
波多野精一 「時と永遠」
...それには時間的存在者に働きかける活動性が缺けてゐる...
波多野精一 「時と永遠」
...働きかけることの鈍いちょっとした暗示...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...それを現実にまとめて働きかけることはほとんど不可能事である...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...ほかから働きかける者のために悪名も立てられ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人間の心が眼の光に働きかける心持を詩で現わそうと楽しんでいたのに...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...主として凡俗の人の比較的柔らかな霊魂にむかって働きかける...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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