...硯友社の覇権(はけん)がそろそろ徐々(もろもろ)傾き出した...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
......
高見順 「死の淵より」
...どうも野趣がありすぎて上品のお膳をいやしくする傾きがあるので私はちよつと躊躇した...
太宰治 「津軽」
...古廟は柱が傾き、簷(のき)が破れ、落葉の積んだ廻廊には、獣の足跡らしい物が乱雑に著(つ)いていた...
田中貢太郎 「申陽洞記」
...前者の時には往々否(いな)多くの場合に教師はよい加減に誤間化(ごまか)して答えようとする傾きがある...
寺田寅彦 「研究的態度の養成」
...何か本を単に読むためのものとばかり考える傾きがあるようである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...然し夏の日足は已に傾きかゝつて来た...
永井荷風 「虫干」
...日本では非常に誤った意味に解されている傾きがある...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...想像しても解るように、これは甚だ危険な作業で、闇夜、船は刻々傾き、秒間を争う場合、只さえ引っくり返り易いボウトに平衡を失っている人間を満載して動揺の激しい海面へ下ろそうというのだから、余程落付いた船員が揃っていて上手にやらないと、吊り下ろす拍子に顛覆して人を海へ撒いて終うか、途中で鉄板の舷側に激突させてボウトを粉砕する...
牧逸馬 「運命のSOS」
...フアウストの材料は著しく哲理の世界に傾き居り候へば...
牧野信一 「手紙」
...この仮定を確証する傾きがある...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...公たちまち縁の方へ走り出で「元服は未(ひつじ)の時の傾きて」と附けたそうだ...
南方熊楠 「十二支考」
...心理の傾きとしてね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それだけの力の傾きを将に間一髪のところで支えている心というのは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...半腹に鳳山亭としたる四阿屋(あずまや)の簷(のき)傾きたるあり...
森鴎外 「みちの記」
...この貴重な財産が無益に放棄される傾きのあるのは遺憾の極みです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...実は幾分か目の感覚に傾きすぎる非難がある...
柳田国男 「木綿以前の事」
...次々と傾きかけた巨船は...
吉川英治 「三国志」
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