...卵からかえった幼虫はただちにかたわらに備え付けられてあった食料を食うて速かに成長することができる...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...備え付けの新聞の表を返し裏を返して読み耽(ふけ)っている頃に...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...これに強力なる短波を備え付け東経百五十度南緯四十五度より五十五度の線にかけ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...私はいささか自意識過剰ぎみに下のホールに備え付けてあったしろめの燭台を持って上の階の彼女の部屋に案内した...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...室に備え付けの洗面鉢を過(あやま)ってこわしたある日本人が...
寺田寅彦 「ある日の経験」
...店先きに備え付けて人寄せの広告などに使ったら妙だろう...
寺田寅彦 「話の種」
...室の中央に備え付けたテーブルの周囲には待(ま)ち草臥(くたび)れの連中が寄ってたかって新聞や雑誌をひねくっている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...尋常の人間の必要に逼(せま)られて机上(きじょう)若(もし)くはポッケット内に備え付ける実用品と見て差支(さしつかえ)あるまい...
夏目漱石 「余と万年筆」
...少年の枕元には呼鈴(よびりん)が備え付けてあります...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...備え付けのアルミニュームのコップに...
久生十蘭 「キャラコさん」
...彼はそこに備え付けの大きな吸取紙の上に不恰好(ぶかっこう)な字をいくつもにじませて行った...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...備え付けの紙に書かれています...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...全国一様の一間一分の絵図が備え付けられた時...
柳田國男 「地名の研究」
...何でも十ばかりも備え付けたらしいが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...それはホームに備え付けられた蓄音機で...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...(にわとり)なぞが籠に入れて備え付けてある...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...又六百人の女が公然備え付けられた事になった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...備え付けの堂の記帳に名までしるしていたのである...
吉川英治 「私本太平記」
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