...卵からかえった幼虫はただちにかたわらに備え付けられてあった食料を食うて速かに成長することができる...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...備え付けの新聞の表を返し裏を返して読み耽(ふけ)っている頃に...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...ボウイが備え付けの薬品をさしあげます...
谷譲次 「踊る地平線」
...私はいささか自意識過剰ぎみに下のホールに備え付けてあったしろめの燭台を持って上の階の彼女の部屋に案内した...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...室に備え付けの洗面鉢を過(あやま)ってこわしたある日本人が...
寺田寅彦 「ある日の経験」
...両側には寝台が二段に備え付けられていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...なかには無言で備え付けの雑誌や新聞を見ながら...
夏目漱石 「三四郎」
...室の中央に備え付けたテーブルの周囲には待(ま)ち草臥(くたび)れの連中が寄ってたかって新聞や雑誌をひねくっている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...少年の枕元には呼鈴(よびりん)が備え付けてあります...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...一つのピアノとかオルガンとかに備え付けられているキーは限られている...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...彼のために二人でそこに家具を備え付けよう』お前はそれを望まなかった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...備え付けのアルミニュームのコップに...
久生十蘭 「キャラコさん」
...彼はそこに備え付けの大きな吸取紙の上に不恰好(ぶかっこう)な字をいくつもにじませて行った...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...備え付けの紙に書かれています...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...救命艇はやっと七百七十八人を収容し得る隻数しか備え付けてなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...何でも十ばかりも備え付けたらしいが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...又六百人の女が公然備え付けられた事になった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...忘れぬうちにと思って“ゾンネンベルグ”に備え付けの楽書帳に...
笠信太郎 「乳と蜜の流れる地」
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