...「それとも京都から出た人にもつと偉い人があるとでも思つてゐるのかい...
薄田泣菫 「茶話」
...本当の偉い人間といふものが見つかるやうな気もする...
太宰治 「右大臣実朝」
...私はいつでも口ごもり、ひどく誤解されて、たいてい負けて、そうして深夜ひとり寝床の中で、ああ、あの時にはこう言いかえしてやればよかった、しまった、あの時、颯(さ)っと帰って来ればよかった、しまった、と後悔ほぞを噛(か)む思いに眠れず転輾(てんてん)している有様なのだから、偉いどころか、最劣敗者とでもいうようなところだ...
太宰治 「鉄面皮」
...日本にも昔はみな偉い人たちが「孤高」であったという伝説に便乗して...
太宰治 「徒党について」
...私は偉いものを見つけましてございます」「何だというんだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...おためにならんようには取り計らいまへんやろ」とどこまでも偉い者のようにいう...
近松秋江 「霜凍る宵」
...健は真剣な顔つきで偉いものと...
壺井栄 「大根の葉」
...それに対して偉い大僧正は指を上へあげて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...偉い人だと世の人から尊敬されている...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...偉いね」津田は吉川の細君に頼んで来た要点だけをお延に伝えた...
夏目漱石 「明暗」
...偉い事云つて、私をすつかりくらましたつもりでゐて、やつぱり、日本の男なのね、泊つて行くといゝわ...
林芙美子 「浮雲」
...もっと偉い人物や...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...お父さまは偉いなあ……アーサー少年は...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...偉い人は之を動物的の愛だとか言って擯斥(けな)されるけれど...
二葉亭四迷 「平凡」
...白井はやっぱり偉いと思ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...もしも私が日蓮のような偉い人であったならば...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...今は偉いアラビア学者になって...
柳田国男 「故郷七十年」
...「おれも偉いもンだな...
吉川英治 「新・水滸伝」
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