...小舎へ泊る費用を倹約して携帯天幕をひっかぶって野営するとか...
石川欣一 「可愛い山」
...幼いころから宰相の器として世間に重んじられてゐた王倹といふのが...
薄田泣菫 「春菜」
...勤倹平和なる家庭と社会とを立てん事を謀らざるべからず...
関寛 「関牧塲創業記事」
...もし必要なら河にかける橋を一つだけ倹約してすこし廻り道をすることにし...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...又身を持(じ)すること謹厳で、倹約を旨とし、大臣の位に六年の間いたけれども、家にあっても、外にあっても、大臣の作法を振舞わず、外出の時は前駆を具して行くことはめったになく、車ぞいにも四人の供は召連れず、いつも車の尻の方に乗った...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...よい水を貰うて戻る(倹約すれば一日バケツ一杯の水で事足るのだから幸である)...
種田山頭火 「其中日記」
...倹約と保守的な気分と面倒がりとのために電燈設備をしないでしまった...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...明日からはずっと倹約だ...
豊島与志雄 「椎の木」
...肉食を断ちまでして倹約しながらも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まさか埋葬料を倹約したわけではなかったろう...
豊島与志雄 「絶縁体」
...内股まで白粉を塗ってさ」「御倹約令といやあ...
直木三十五 「南国太平記」
...この倹約は鉄嶺丸に始まって...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...然るにあらゆる節倹ををしてかようなわびしい住居(すまい)をしているのはね...
夏目漱石 「倫敦消息」
...祖宗の家業は勤倹の中より来たる」と...
新渡戸稲造 「自警録」
...「万民の上に位する者、おのれをつつしみ、品行を正しくし、驕者をいましめ、節倹をつとめ、職業に勤労して、人民の標準となり、下民らの勤労を、気の毒に思うようならでは、政令はおこなわれがたし、しかるに、草創のはじめに立ちながら、家屋をかざり、衣服をかざり、美妾をかかえ、蓄財をはかりなば、維新の功業は、とげられまじきなり...
蜷川新 「天皇」
...二十四日迄が京都の勤倹貯蓄週間で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...徹底した倹約ぶりを遠慮なく実行してみせた...
山本周五郎 「季節のない街」
...安全性を損なわない範囲で倹約しながら使うことにした...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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