...家風、主婦の心得、勤勉と節倹、交際、趣味、……」たね子はがっかりして本を投げ出し、大きい樅(もみ)の鏡台(きょうだい)の前へ髪(かみ)を結(ゆ)いに立って行った...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...小舎へ泊る費用を倹約して携帯天幕をひっかぶって野営するとか...
石川欣一 「可愛い山」
...倹約にこってまして...
オー・ヘンリ O. Henry 大久保ゆう訳 「罪と覚悟」
...問題は紙を節倹(しまつ)する事が出来れば...
薄田泣菫 「茶話」
...なんでも出来るだけ倹約するのですと彼自身人に話したそうである...
寺田寅彦 「イタリア人」
...倹約すれば一〇年後には開業できるくらい蓄えができるかも...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...彼女はひそかに倹約しながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...御倹約令以来、侍は土蔵の中へ入って三味線を弾くくらいで、益満一人のほか、ぴたりと、稽古をしに来なくなったし――富士春は、唄をやめて、不安そうな眼をした...
直木三十五 「南国太平記」
...主人も気楽(きらく)なれば細君(さいくん)も衣服の節倹(せっけん)なりと喜ぶが...
新渡戸稲造 「自警録」
...安田善兵衛の勤倹貯金はプロゼックだ...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...みずから資本の乏しきに迫られて節倹に赴くものと言うべし」と...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...この山本大膳は江戸駿河台鈴木町に住んでおって、累代御代官を勤め、その人となり敦厚(とんこう)にして、忠孝を勧め、勤倹を励まし、治水に功績あるなど、当時頗る令名のあった人である...
穂積陳重 「法窓夜話」
...いかに倹約しても...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...どんなに倹約したところで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...もっともこれによって食料の倹約などはできず...
柳田国男 「母の手毬歌」
...倹約というより寧ろ吝嗇(りんしょく)にちかいところが少くなかった...
山本周五郎 「めおと蝶」
...えらい倹約家だな...
吉川英治 「三国志」
...勤倹ノ教ヘヲ垂レタリト聞クソノ松下ノ禅尼ノ子孫高時...
吉川英治 「私本太平記」
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