...元の四大家の一人と呼ばれる倪(げいさん)などと言ふ先生は竹や梧桐の茂つた中に清閣(せいひかく)と言ふ閣を造り...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...」倪雲林は、その後五、六日というものは、毎日のように馬を洗い洗いしたということだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...彼らはまたあの倪(げいさん)の描いた沙樹の図のやうに...
薄田泣菫 「独楽園」
...例えば倪雲林の墨画が代表するような含蓄性...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...「お前と同時にお茶を飲ましてた媼さんは何人だね」「あれは倪(げい)という家のお媼さんですよ...
田中貢太郎 「水莽草」
...邑の倪(げい)という家の女(むすめ)を妾にしてひどく愛していたが...
田中貢太郎 「劉海石」
...落ちると同時にそれが翅の中へもぐり込んでしまうように造ったと云う倪雲林(げいうんりん)の厠なぞも...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...天地万物の運動はすべて人間には端倪(たんげい)する事の出来ぬ渾沌(こんとん)たるものになるであろう...
寺田寅彦 「方則について」
...絢爛(けんらん)たる才気と洗錬された趣味と該博な知識とを有(も)った・端倪(たんげい)すべからざる才人だった...
中島敦 「光と風と夢」
...これまた一種端倪(たんげい)すべからざる勢力である...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...倪雲林(げいうんりん)の「西林図(せいりんづ)」にある湖でも見ているような茫々とした感じを起こさせる...
久生十蘭 「西林図」
...浜村屋のやり方は端倪(たんげい)すべからずですからなア」路考の方へ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...あまりに凝りすぎて尋常な読者にはとうてい端倪(たんげい)すべからざるようなのも香(かぐわ)しくない...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...逍遙子が用語の變通自在にして逍遙子が立言の殆(ほとんど)端倪(たんげい)すべからざりしを知るに足らむ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...謙信の端倪(たんげい)すべからざるものであることは充分に心得ているが...
吉川英治 「上杉謙信」
...決して端倪(たんげい)するわけにゆきません...
吉川英治 「三国志」
...家康を急襲せんと試みたり――とにかく端倪(たんげい)できないものがなおあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...端倪(たんげい)できぬ」「あなた様とは...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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