...盲動より來る僥倖を期待せざるは内面的必然によつて作り出されざる遭逢(エルフアールング)の遂に無意味に過ぎないことを知つてゐるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...それを倖いに好い気になって男子が勝手に飛び廻り...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...僥倖も僥倖……ほとんど僥倖という言葉でも言い表せないくらいの僥倖……言わば万に一つ億に一つの...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...この薄倖な女に対する彼の同情は...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...自分で万一を僥倖しないで...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...必ずしも蛮勇と僥倖(ぎょうこう)とのみは言えない――ドコかに一片の至誠の人を打つものがあり...
中里介山 「大菩薩峠」
...僥倖(ぎょうこう)の勢(いきおい)を得る時代である...
夏目漱石 「野分」
...僥倖(げうかう)にも難關(なんくわん)を通過(つうか)して見(み)たい抔(など)とは...
夏目漱石 「門」
...たくさんの人を不倖にもしてみた...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...倖せとなったようなもの...
吉川英治 「私本太平記」
...……ただ倖せに過ごせとな...
吉川英治 「私本太平記」
...僥倖といえば、海上での風向きも、その日は、尊氏に倖(さいわ)いしていて、「梅松論」には、お座(ざ)ふね辰(たつ)ノ刻(こく)(午前八時)に出さる俄に、西風吹きけり是(これ)はたつと云つて追手なりければ寅(とら)ノ刻(翌・午前四時)ばかりに室(むろ)ノ津(つ)へ御著(ごちやく)とあり、また...
吉川英治 「私本太平記」
...倖せなのは私でした...
吉川英治 「私本太平記」
...倖せと思うがいい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...怖ろしいあの夜の出来ごと――倖(さいわ)いに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...義理の妹に倖せをゆずって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...僥倖(しあわせ)というべきことは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...わたしにも一つの倖せはあったような気がして来た...
吉川英治 「旗岡巡査」
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