...盲動より來る僥倖を期待せざるは内面的必然によつて作り出されざる遭逢(エルフアールング)の遂に無意味に過ぎないことを知つてゐるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...倖なんておよそおかしなものである...
海野十三 「蠅」
...そういう万に一つの僥倖(ぎょうこう)ででもなければ到底行き着くことのできぬ大陸へ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...聖ルークは大弱りの事件に見舞われ、まさに僥倖、あなたがこの町にいらっしゃらなければ、どうすべきか今頃途方に暮れておりました...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...この詩人の薄倖を嘆じた...
中島敦 「山月記」
...(ノオンドルフ・ド・カストリ自著「薄倖なる太子の生涯に対する摘要」ロンドン・一八三六年)二人のルイ十七世の登場は...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...お役に立てば倖いです」と...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...しかもどこか心の片隅でそれとなく期待した偶然や僥倖(ぎょうこう)からは...
本庄陸男 「石狩川」
...この寂しい海べと薄倖(はっこう)な貴人とを考え合わせて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...倖せさうな人だちは幾らかの端錢を投げ...
室生犀星 「末野女」
...あなたが真に倖せに生きる道をどこに求めたらいいか...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...これは僥倖(ぎょうこう)というべきである...
山本周五郎 「山彦乙女」
...その疲れが倖せであったかもしれない...
吉川英治 「江戸三国志」
...けれどそれに憤悶(ふんもん)してわれを失う彼でなかったことが倖せであった...
吉川英治 「黒田如水」
...事を好む弥次馬性と射倖心にもうごかされやすい」問「なるほど...
吉川英治 「私本太平記」
...当人には倖(しあわ)せというもんじゃろ」「承知しました...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お見かけ申したのを倖(さいわ)いに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...身分のないのが僥倖(しあわせ)です...
吉川英治 「源頼朝」
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