...僥倖は全然無意味である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...さるを僥倖(げうかう)にもその夕我を尋ねし人なく...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...今より後はかかる僥倖は望むべきでなく...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...恐ろしく薄倖(ふしあわせ)な人かじゃ!」「なぜ薄倖なのです?」イワン・フョードロヴィッチは薄笑いをした...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...贏(か)ち得るものは青楼(せいろう)薄倖の名より他には何物もない...
永井荷風 「梅雨晴」
...万一の僥倖(ぎょうこう)だが犯人の頭位は見えた筈だ...
野村胡堂 「音波の殺人」
...あの薄倖(ふしあはせ)な水死女の魂の安息のために祈るだらうから!やがて彼はくだんの小家へ近よつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...玉鬘は源氏に持たれる恋心を自身の薄倖(はっこう)の現われであると思った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼女ははじめてこれで安心といふふうに倖せ好く微笑んだ...
室生犀星 「神のない子」
...此身の不倖(ふしあわせ)のがれ方なく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...願ってもない僥倖(さいわい)です...
吉川英治 「江戸三国志」
...身の倖せであったよ」と言い...
吉川英治 「私本太平記」
...「なんのことです? 倖せにとは」「ま...
吉川英治 「私本太平記」
...それは僥倖(ぎょうこう)でしたな...
吉川英治 「私本太平記」
...かくしきれない僥倖感とを...
吉川英治 「私本太平記」
...お許の耄碌(もうろく)こそ倖(しあわ)せ...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうしたらお倖せになって行かれるかという事じゃないか...
吉川英治 「源頼朝」
...過大にぼくら貧者の心理に僥倖(ぎょうこう)を思わせ過ぎていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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