...だから露西亜の俘虜は何時でも借金だらけで「霊魂(たましひ)」が抵当(かた)になるものなら...
薄田泣菫 「茶話」
...死んだキツチナア元帥が俘虜になつて独逸にゐるといふ噂が頻りにあつた...
薄田泣菫 「幽霊の芝居見」
...私はすっかり希望と嫉妬の俘(とりこ)となって...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...大岡昇平が「俘虜記」其他を書いた気持ちは...
豊島与志雄 「ジャングル頭」
...戦闘、敗戦、俘虜、内地帰還、離散した家族、物資の闇取引など、生活環境の激変は、過去の一切を忘却の淵に埋没させるに好都合だった...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...女は男を俘虜とした時にはじめて幸福であり...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...俘虜を神宮に獻つりし事などを見て知るべく...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...実に恐ろしい人間だと思ったその後俘虜になって松山にいる間に夜...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...八月十七日までは」「いまはPWでないのか」「十七日に俘虜満期になった」「お前はいまどこに住んでいるのか」「横浜のバンド・ホテルに」「市民(シヴィリアン)だったときの職業はなにか」「新聞記者...
久生十蘭 「だいこん」
...軍部が拒否している連合国側の俘虜の救恤をやろうなどという人間は...
久生十蘭 「ノア」
...ごせっかく」俘虜カード帝国ホテルで大貫を見送った翌日から...
久生十蘭 「ノア」
...方途がつかなくなって弱っている」「日本軍には原則として俘虜は存在しないのだから...
久生十蘭 「ノア」
...ときに俘虜名簿はどうしました」「安全に始末しておいた...
久生十蘭 「ノア」
...ロシヤの本国で俘虜生活を続けました...
北條民雄 「間木老人」
...朝鮮征伐(せいばつ)の時の俘虜(ふりょ)の男女千三百四十余人も...
森鴎外 「佐橋甚五郎」
...そこで君は己の俘(とりこ)になっているわけだね...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...アメリカの俘虜に名古屋の一番大きな工場を見せたら...
横光利一 「夜の靴」
...俘囚の族長などと...
吉川英治 「平の将門」
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