...これは、俗名と戒名と、現當過去、未來、志す處の差によつて、おもひ/\に其の姓氏佛號を記すのであらう...
泉鏡花 「遺稿」
...俗名(ぞくみやう)齋藤時頼と名告(なの)る年壯(としわか)き武士のお在(は)さずや』...
高山樗牛 「瀧口入道」
...“塩翁斎柳家井月居士”俗名塩原清助位牌...
種田山頭火 「旅日記」
...俗名をドン・イニーゴ・ローペス・デ・レカルデといひ...
野上豐一郎 「聖ロヨラ」
...九郎次(くろうじ)というのが俗名で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お蔦 ありゃあたしの亭主の俗名が書いてあるんです...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...筋市 その俗名の男を出すんだ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...游竜彦次郎妻俗名須美...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...幾勢の墓には俗名世代(せよ)と彫(ゑ)つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...俗名逸」とあるのも...
森鴎外 「渋江抽斎」
...「性蓮院妙相日縁信女、父本皓、母渋江氏、安永(あんえい)六年丁酉(ていゆう)五月三日死(しす)、享年十九、俗名千代、作臨終歌曰(りんじゅううたをつくりていわく)」云々(うんぬん)としてあるのは、登勢の生んだ本皓の女(むすめ)である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それは「覺譽泰了(たいれう)居士、明和六年己丑(きちう)七月、遠州舞坂人、江間小兵衞三男、俗名利右衞門、九代目五郎作實祖父、葬于淺草光照院(あさくさくわうせうゐんにはうむる)」と、「四日」の下に記してある泰了である...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...近よってよく見ると、その板の表面には、死者の俗名と、死んだ年月日が書いてあるだけで、法名のあるものは一つもなかった...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...俗名幸太とあのひとのも書いてありますから」庄吉はなにも云わずに頭を垂れ...
山本周五郎 「柳橋物語」
...そのわきには、俗名高梨外記...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...俗名、高梨外記殿「ううむ、分った」老人は、十徳をかなぐり捨てた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...「俗名を呼んだから返辞をせぬというのか...
吉川英治 「親鸞」
...今朝からは俗名の藤井元彦(もとひこ)と呼ばれることになったのである...
吉川英治 「親鸞」
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