...御降誕を告げる星を便りに乳香(にゅうこう)や没薬(もつやく)を捧(ささ)げに来た...
芥川龍之介 「おしの」
...「星野さんがお帰りてから何んとかお便りがありましたか」と大通り近くに来てからお袋が婆やに尋ねた...
有島武郎 「星座」
...近頃(ちかごろ)風の便りにききました...
田中英光 「オリンポスの果実」
...松山さんにも、シャ・ノアルの女給さんから、便りがあり、皆に冷かされて、嬉しそうでした...
田中英光 「オリンポスの果実」
...前後三回小川女史から御便りを頂いた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...余は月の光(あかり)を便りに今一度疑問の林に分け入った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それは吉川に対する保子の本当の心を知る便りにもなりそうだった...
豊島与志雄 「反抗」
...あの北原さんに便りをしてみようかしら……近くの他人といえば...
中里介山 「大菩薩峠」
...便りあつて?」「あゝ...
林芙美子 「雪の町」
...なんの便りもないし...
火野葦平 「花と龍」
...二三度森さんは私のところにもお便りを下すった...
堀辰雄 「菜穂子」
...いかにも痛々しい感じのするお便りばかりをいただいていた...
堀辰雄 「楡の家」
...彦之丞「身体を大事にするだぞーつ! しよつちゆう便りを呉れるだぞーつ! 途中気を附けなよつ!」云々と窓から突出した腕を振つて酔つた声で呼ぶ父を乗せて...
三好十郎 「おスミの持参金」
...カンヅメにされていらっしゃいました)に御便りを受けましたので...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...そちから長浜へ便りいたす時...
吉川英治 「新書太閤記」
...これが最後の便りかも知れないと感じている痛切なものがこもっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その弟宋清からは折々の便りを手にしているわけだが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...たとえ幾年(いくとせ)、便りがのうても、この善信には、御仏の加護がある、必ず案じぬがよい...
吉川英治 「親鸞」
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