...如何にも王侯氣取で歩きまはる...
アーヴィング 高垣松雄訳 「驛傳馬車」
...「あのう、侯爵さまは、その夜、音楽の話をなさったり、それから御愛用の音叉(おんさ)を、ぴーんと鳴らしてみたりなさらなかったでしょうかしら」「ああ、あの有名なる音叉ですか...
海野十三 「暗号音盤事件」
...北小路(きたこうじ)侯爵夫人の首飾り盗難事件...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...然(しか)るに内地は諸侯は勿論(もちろん)国民の議論は...
大隈重信 「明治文明史上に於ける福沢翁」
...其の果して能く伊藤侯の理想を實行するを得可きや否やは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...侯は日本の韓國を保護するは之れを亡ぼす所以に非ずして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...世間或は山県侯を以て憲法中止論者とするものあれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...閣下の内閣は恐らくは伊藤侯の理想に適合したる内閣に非ざると共に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...先(さき)の衞侯輒(てふ)が出奔に際し累代の國の寶器をすつかり持去つたことを語り...
中島敦 「盈虚」
...その晩某侯爵邸に招かれた時の方が...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...今日は既に幕府なし、又諸侯なし...
福沢諭吉 「帝室論」
...どなつたキャラ侯は...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...阿部侯の賞を受けた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...藩侯が特に命じて設けた役目であった...
山本周五郎 「半之助祝言」
...「それもいい、隠居願いがとおればまだしもだったが、幕府はそれをにぎりつぶして、なんと、逼塞という手を打って来た、――かねて不行跡のおもむき、上聞に達して、という、八日か九日の曲輪がよいが将軍家に知られたという、いかに形式とはいいながらあまりにばかばかしい、かてて加えて、渡辺、坂本、畑、宮本の四人が、侯に放蕩をすすめたという理由で暗殺された、それも上意討という名目でです」と七十郎はなお続けた、「かれら四人は忠臣ではなかったかもしれない、坂本八郎左などは、――さっき聞いたばかりだが、里見さんでさえ斬ろうとしたことがあるそうだ、おそらく、曲輪などへ供をしたのも事実でしょう、けれども、その罪を糾明もせずに、いきなり暗殺するという法はない、しかも暗殺者たちは上意討だと云ったそうです、上意とはいったい誰の意志ですか、侯が逼塞になり、まだ跡式のきまらない現在、上意といえる人がいるんですか、原田さん、暗殺者たちが上意と云った、その人が誰だか、聞かせてくれませんか」「貴方は御存じでしょう」と七十郎はさらにたたみかけた、「その人は誰ですか、原田さん、伊達家六十万石の藩主に代って、上意と云うことのできるのは誰ですか、聞かせてもらえませんか」甲斐の額に皺がよった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...三日前に松平侯の駕わきを離れて...
吉川英治 「剣難女難」
...草雲は、貧乏な君侯と、貧乏な父と、貧乏な自分とを、小川町の藩邸の長屋で生れた時から、持っていた人だと云える...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...姫路の池田侯に藩臣としてこのおれが歴乎(れっき)としていれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
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