...種々器械の金具が侘し氣に光つて居る...
石川啄木 「病院の窓」
......
内村鑑三 「寡婦の除夜」
...此のような場所で女と寝るのも侘(わび)しく...
梅崎春生 「桜島」
...胸ががらんどうになつて侘びしく...
太宰治 「知らない人」
...針の落ちた物音さえも聞えてくるかと思われるばかり魂の奥にまでも浸透してくるような侘しさであった...
橘外男 「逗子物語」
...またあたりは妙に森閑(しいん)と静まり返って再び山の墓場は木の葉の落ちる音一つ聞えるくらいの侘しい澄んだ黄昏(たそがれ)の色に包まれ初(そ)めたが...
橘外男 「逗子物語」
...生前の侘しい生活が思いやられるような気持であった...
橘外男 「逗子物語」
...新しい葉がすぐ其後から出るということは何となく侘しいような気がするものである...
田山花袋 「新茶のかおり」
...虫の音(ね)次第に消え行く郊外の侘住居(わびずまい)に...
永井荷風 「江戸芸術論」
...温泉場の物侘しい生活にふさはしいことである...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...無限に侘しげに見せるのである...
萩原朔太郎 「宿命」
...男一人住いよりも侘しい生活であった...
林芙美子 「帯広まで」
...もつともつとどうにもならぬ侘しげなものばかりが...
原民喜 「鎮魂歌」
...どうしても侘しいものが附纏ふやうだが...
原民喜 「火の子供」
...その句行き/\てこゝに行き行く夏野かな朝霧や杭打つ音丁々たり帛を裂く琵琶の流れや秋の声釣り上げし鱸(すずき)の巨口玉や吐く三径の十歩に尽きて蓼(たで)の花冬籠り燈下に書すと書かれたり侘禅師(わびぜんじ)から鮭に白頭の吟を彫る秋風の呉人は知らじふぐと汁右三種類の外に春水や四条五条の橋の下の句は「春の水」ともあるべきを「橋の下」と同調になりて耳ざはりなれば「春水」とは置たるならん...
正岡子規 「俳人蕪村」
...いやに侘(わび)しい気持になった...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...侘しい「私ごと」...
宮本百合子 「公のことと私のこと」
...その後は、侘びられつつも、華雲殿このかた、拝面の機もめぐまれず、遺憾しごく...
吉川英治 「私本太平記」
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