...此のような場所で女と寝るのも侘(わび)しく...
梅崎春生 「桜島」
...侘(わ)びしい露地の明るさの果て...
梅崎春生 「風宴」
...石榴(ざくろ)のそれのやうな紅い小さな花をもつた椿を「本侘」と名づけて...
薄田泣菫 「侘助椿」
...慟哭(どうこく)したいほど侘(わび)しい気持に襲われていたのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...そしてこの断崖の上にうっすらと影ろって物侘しい静かな夕暮れを色づけ初(そ)めていた...
橘外男 「逗子物語」
...楽しかった空想はすっかり覚(さ)めてしまったような侘(わび)しい気がして...
田山花袋 「少女病」
...侘しく沁沁と思はせることはないのである...
萩原朔太郎 「宿命」
...木造の侘しい橋は...
萩原朔太郎 「宿命」
...青くしなへる我が指のリキユールグラスにふるるとき生れつきとは思へども侘しく見ゆる爪形をさしも憎しと思ふなり...
萩原朔太郎 「爪」
...それがどんなにか侘(わび)しく応(こた)えたのであろう...
林芙美子 「魚の序文」
...こうした侘しいカフエーの二階に...
林芙美子 「新版 放浪記」
...」陽にやけた侘し気な顔をして兄さんは私をなぐさめてくれるなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...と云ふよりは妙にもの侘しく切ない気持がした...
原民喜 「焚いてしまふ」
...夕方は迫つてくるもののために侘しく底冷えてゐた...
原民喜 「鎮魂歌」
...花魁のつかひにこの侘住居までやつて来ると云ふ次第なのだつた...
正岡容 「吉原百人斬」
...いやに侘(わび)しい氣持になつた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...見らるる通りな浪宅の侘(わび)...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...その侘(わび)を生かして...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??