...三十分ほど枕元に侍坐(じざ)する...
谷崎潤一郎 「鍵」
...その枝の先が届かなくなった左の方の二三尺離れたところに検校の墓が鞠躬加(きっきゅうじょ)として侍坐(じざ)するごとく控(ひか)えている...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...しかるに養生の効あって負傷も追い追い快方に赴(おもむ)いた頃一日病室に佐助がただ一人侍坐していると佐助お前はこの顔を見たであろうのと突如(とつじょ)春琴が思い余ったように尋ねたいえいえ見てはならぬと仰っしゃってでござりますものを何でお言葉に違(たが)いましょうぞと答えるともう近いうちに傷が癒(い)えたら繃帯を除けねばならぬしお医者様も来ぬようになる...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...ダンテの友が猫に教えて夜食中蝋燭(ろうそく)を捧げ侍坐せしむるに...
南方熊楠 「十二支考」
...或得之侍坐之傾聴...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...侍坐(じざ)とか勤仕とかいう点にあるとすれば...
柳田国男 「年中行事覚書」
...――わが文武の諸将は、みなよく曹操の旨を諒せよ」彼は、侍坐の重臣に、そう語り終ると、また数杯をかたむけて、面色大いに薫酔(くんすい)を発した...
吉川英治 「三国志」
...外の左右に侍坐していて...
吉川英治 「私本太平記」
...さっきから広縁の端に侍坐していた殿(でん)ノ法印良忠の顔を見た...
吉川英治 「私本太平記」
...侍坐(じざ)しておられた筑前どのが...
吉川英治 「新書太閤記」
...この頃――彼の侍坐(じざ)に...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの通りなお顔……お杯はひとつわれらの方へ」侍坐の酒井...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここにいて聴聞(ちょうもん)いたしておりまする――侍坐いたしておりまする――さような心持を持って...
吉川英治 「親鸞」
...侍坐の一同をかえりみて...
吉川英治 「親鸞」
...侍坐(じざ)しているわしを憚(はばか)られて...
吉川英治 「茶漬三略」
...読書の侍坐(じざ)...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...公西華(こうせいか)(赤)侍坐(じざ)せり...
和辻哲郎 「孔子」
...大勢の婦人の侍坐している前で盃を頂戴した...
和辻哲郎 「鎖国」
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