...本庁に奉職以来に一度も先例のないものだった...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...それにしても朝寝坊の彼がこんな早くから外出するというのは余り例のないことだと思いながら...
江戸川乱歩 「黒手組」
...思想にも前例のない大胆さを与えた...
ピョートル・アレクセーヴィッチ・クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...これも世界に類例のないことである...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...さて買はないことにきめた時の私の顔は世にも類例のない寂しいもののさうである...
土田杏村 「私の書斎」
...旧臘(きゅうろう)押し詰まっての白木屋(しろきや)の火事は日本の火災史にちょっと類例のない新記録を残した...
寺田寅彦 「火事教育」
...無論それは例のない事でせうが...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...世界に類例のない「茶の湯」といふヱチケツトを作つた日本人...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...その比類のない管弦楽法の手腕を駆使(くし)してとにもかくにも前例のない驚くべき作品を完成させている...
野村胡堂 「楽聖物語」
...世間には例のないことではなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...また日本の戦国時代にも例のないことでない...
柳田国男 「海上の道」
...帝国学士院でも前例のない歓迎辞を穂積院長の名を以て公にした...
山本実彦 「十五年」
...これは他の諸藩にも例のないことではないが...
山本周五郎 「竹柏記」
...あの方の栄達は例のないほどのもので...
山本周五郎 「山彦乙女」
...じつに前例のないほどおそい御即位だった...
吉川英治 「私本太平記」
...すでに前例のない秩序の破壊である...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...前例のないほど大量の物質――特にこれまでのところ南極からは僅かな範囲の試料しか得られていない先カンブリア紀の地層のもの――を発掘することができるだろうと期待していた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...前例のないものとして...
和辻哲郎 「鎖国」
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