...無上の佳味として...
芥川龍之介 「芋粥」
...翌四十一年に至り東洋学芸雑誌上に於て三宅秀博士の論文を読みたるに佳味が食物の消化を促進することを説けるに逢へり...
池田菊苗 「「味の素」発明の動機」
...「大抵一席ノ佳味ハ司厨(しちゅう)ノ功其六ニ居リ...
中里介山 「大菩薩峠」
...大根には幾らかの辛味はあるが兼次の乾いた喉にはそれでも佳味かつた...
長塚節 「芋掘り」
...然し喉が乾いて居たので非常に佳味かつた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...佳味頗る口に適す...
長塚節 「草津行」
...余は南瓜が佳味(うま)さうだといつたらこんなものが好なのだらうかと不審相に娘がいつた...
長塚節 「佐渡が島」
...赤犬の肉は佳味いといわれて居る...
長塚節 「太十と其犬」
...さうして茹菜(ゆでな)の一皿(ひとさら)が幾(いく)らか渇(かつ)を覺(おぼ)えた所爲(せゐ)か非常(ひじやう)に佳味(うま)く感(かん)じた...
長塚節 「土」
...與吉(よきち)は能(よ)く貧乏(びんばふ)な伴侶(なかま)の子(こ)が佳味相(うまさう)に青物(あをもの)を噛(かじ)つて居(ゐ)るのを見(み)ておつぎに強請(せが)むことがあつた...
長塚節 「土」
...各自(かくじ)の平生(へいぜい)渇(かつ)して居(ゐ)る口(くち)には酒(さけ)は非常(ひじやう)に佳味(うま)く感(かん)ずると共(とも)に...
長塚節 「土」
...彼等(かれら)は寧(むし)ろ自分(じぶん)の家(うち)で造(つく)つたものゝ方(はう)が佳味(うま)いにも拘(かゝわ)らず大勢(おほぜい)と共(とも)に騷(さわ)ぐのが愉快(ゆくわい)なので...
長塚節 「土」
...醤油(しやうゆ)と米(こめ)とが善(よ)いので佳味(うま)い煎餅(せんべい)であつた...
長塚節 「土」
...そつから佳味(うま)かねえなんていふもんぢやねえ...
長塚節 「土」
...數年來(すうねんらい)佳味(うま)い醤油(しやうゆ)を惜氣(をしげ)もなく使用(しよう)して來(き)た口(くち)には恐(おそ)ろしい不味(まづ)さを感(かん)ぜずには居(ゐ)られなかつた...
長塚節 「土」
...それが却(かへつ)て氣藥(きらく)でさうして少(すこ)しづゝは彼(かれ)の舌(した)に佳味(うま)く感(かん)ずる程度(ていど)の物(もの)を求(もと)めて來(く)ることが出來(でき)た...
長塚節 「土」
...それは佳味かつたのみならず非常に涼しい感じのいゝものであつた...
長塚節 「松蟲草」
...水産の佳味(かみ)...
吉川英治 「新・水滸伝」
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