...それは余裕のある手合いがいうことだ...
有島武郎 「星座」
...榎本は昨日とちがってどことなく余裕のある態度で耳を傾けていたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その余裕のある宝を奪いに来たらどうします」「そういうものが多少現われたところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...時間に余裕のある人の間に起りがちな...
夏目漱石 「明暗」
...坂井の生活に余裕のある事と...
夏目漱石 「門」
...余裕のあることはまことに結構であるが...
新渡戸稲造 「自警録」
...余裕のある家庭ではなし...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...女の心のなかに何とない余裕のあることを見てとり...
林芙美子 「朝夕」
...それでいてかなり厚味のある筆触で叙述をすすめて最後の場面で軽いウイットでしめくくってあるところは余裕のある書きぶりである...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...たッぷりと余裕のある声ではないが...
二葉亭四迷 「平凡」
...一つの声は余裕のある生活をして居る年よりの声であった...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...余裕のある御身分であるために...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...地方の百姓の中で下人などの多く資本の余裕のあるものは...
柳田國男 「名字の話」
...いかにも心に余裕のある...
横光利一 「夜の靴」
...まことに失礼な仕(つかまつ)った」綽々(しゃくしゃく)と余裕のあるじぶんの立場を道誉は言外にほのめかしたことらしい...
吉川英治 「私本太平記」
...佐久間、池田、森などという織田の驍将(ぎょうしょう)が指揮する四万余の兵にかこまれながら、なお景恒は、時々、余裕のある姿、顔を、城の櫓(やぐら)に見せて、「ものものしや」と、微笑していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...余裕のあるところを示して沈黙していると...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索