...愛子が何事につけても猫(ねこ)のように従順で少しも情というものを見せないのがことさら憎かった...
有島武郎 「或る女」
...ベルナルドオは何事につけても...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...何事につけ仕掛が大袈裟で簡易に行わないで...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...しかし当時は別に滑稽でも何んでもなく、時勢の急転した時代でありますから、何事につけても、こういう風で、それは自然の勢いであって、当然のこととして不思議と思うものもありませんでした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...又何事につけても...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...その他何事につけても芳情を示したからして...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...何事につけ晶子さんの涙は流れた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...他人の前では、何事につけても、平気を装ふたり、快活を衒つたり、酔つて葉山氏の口調を真似て、衣服や居住を意としないといふやうなことを壮語したこともあつたが、ふつと醒めて明るい日常に出遇ふと、己れの放つた矢で己れの胸を刺す思ひがするばかりだつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...死んでいるかもしれないなんていう考えはてんで起こらなかった」こう何事につけても悪いはうばかり見るのは...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...何事につけても人が問えば...
森鴎外 「かのように」
...何事につけても優しくしてくれたお玉...
森鴎外 「雁」
...何事につけても身の軽いのが自慢だったそうで……天守台の屋根に漆喰(しっくい)のかけ直しをする時なぞは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それほど何事につけ彼は母のよろこびを見ることを以て自分のよろこびの第一にしてゐた人である...
吉川英治 「折々の記」
...叡山とは何事につけても反目していた...
吉川英治 「私本太平記」
...(何事につけ朝廷を尊び...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうも何事につけ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...良持は、生前から、何事につけ、藤氏の門に、臣礼を執り、彼の擁する東国の私田の事務でも勤めたがっていた男だからであった...
吉川英治 「平の将門」
...子の闘いを見まもって行ったということであるが――彼の訓育は何事につけこうしたふうであった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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