...何不足なく幸福に日を送っているこうした人々を駆って...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...何不足なき好き縁なるに...
高山樗牛 「瀧口入道」
...奥畑はあの通り何不足ない若旦那(わかだんな)の身分で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何不足ない羨ましい御身分におなりなさいました...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...僕も何不足ない身分だから...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...何不足ない暮らしをしていた...
知里真志保 「あの世の入口」
...何不足もない機械としか見えないであろう...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...何不足もなく暮している人の住居のように...
徳田秋声 「爛」
...何不足ないわたしの魂の申したことです...
富永太郎 「癲狂院外景」
...神宮に仕ふる家々も何不足なく暮して居つたのですが...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...小六(ころく)は何不足(なにふそく)なく叔父(をぢ)の家(いへ)に寐起(ねおき)してゐた...
夏目漱石 「門」
...何不足(なにふそく)のない顏(かほ)をして...
夏目漱石 「門」
...丁稚(でつち)小僧八十人餘りも使はうといふ何不足ない大世帶の主人ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それに大家のお嬢さんとして何不足なく育つた人であるだけ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...何不足ない身分になって居ります――浅田は心の底から叫んだ...
松本泰 「秘められたる挿話」
...何不足なく数百年を面白く経過し来たりしなり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...何不足なき身ながらも...
三宅花圃 「藪の鶯」
...何不足もないはずなのに」と...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索