...ヲンナは鼻歌の様な ADIEU を地図のエレベエシヨンに告げ NO. 1-500の何れかの寺刹へと歩みを急ぐのである...
李箱 「狂女の告白」
...何れかと云えば気弱い彼の胸のうちは然し私などには想像もつかなかった...
上田広 「指導物語」
...答の十位は1か2かの何れかである...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...何れか之を得可きやに関して...
高木敏雄 「比較神話学」
...世を捨てん身にも今を限りの名殘には一切の諸縁何れか煩惱ならぬはなし...
高山樗牛 「瀧口入道」
...何れかを選ぶ境に立ったら死ぬのが正しいと教えられてきた日本人...
田中英光 「さようなら」
...つまり我々の觀念の何れかのうちに客觀的にあるものが...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...又はこの内の何れか一つが真に特色的――根本的――なものであって...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...というのはまず始めに主観と客観という二つの Sphren が設けられてあって空間がその何れかに這入っているというのではない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...何れかが壊れなければ……...
豊島与志雄 「囚われ」
...何れかに勝利を得させたかった...
豊島与志雄 「野ざらし」
...その何れかに考へられよう...
内藤湖南 「易疑」
...何れか果して日本なりやを疑ひ...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...何れかの取合せの故でもあらう...
中原中也 「宮沢賢治全集」
...新たに従来ない様な句法を採り入れるか何れかによらねばなるまい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...何れかの朝(てう)の帝王の子孫なのであらうと気の毒な気がしないでもない...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...両地何れかの大参事に推挙すべき由を言ふ...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...そのうちの何れかに直面してゐる人々は...
吉川英治 「折々の記」
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