...材木を蝕ふがために白蟻を燒くとは何ぞ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...然るに今政府の措置にして此一新せられたる社會に對して數十年若くは數百年前の道徳箇條を其儘強用せしめむとするの態あるは何ぞや...
石川啄木 「無題」
...『この黒いものは何ぞ』と少年叫ぶ...
大町桂月 「千葉夜行記」
...じろりと医者の顔を尻目にかけて欠餅(かきもち)か何ぞのやうにこんがり焼け上つた自分の耳をむしや/\食べてしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...その灰をアスピリンか何ぞのやうにすつかり嚥み下してしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...地べたを護謨毬(ごむまり)か何ぞのやうに感じるほど神経質になるものだが...
薄田泣菫 「茶話」
...「何ぞ本でも持って来まひょか」「有り難う...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...何ぞ別に理由あるのんに違いないのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...何ぞと言つて呉葉の手から窕子の膝へと凭りかゝつて來るのだつた...
田山花袋 「道綱の母」
...馬鹿らしき隠謀に非ずして何ぞや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...何ぞ奢(おご)りなさい...
中里介山 「大菩薩峠」
...一家内これにかかりてそれは何ぞと問ふに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...その原因とは何ぞや...
福沢諭吉 「学問の独立」
...其歌集に序する、亦何ぞ妨げむ...
正岡子規 「東西南北序」
...回教の兵が向ふ所天下に敵なかりしは何ぞや...
山路愛山 「信仰個条なかるべからず」
...――が、何ぞはからん、後になってみればみるほど、さしもの官兵衛も、これは逆であったことを、認めずにいられなかった...
吉川英治 「黒田如水」
...(彼より襲い来る憂いなし)と、ひそかに恃(たの)み安んじて、進むはそれの解くる日にありとしていた雪は、何ぞ知らん、事今日に到ってみると、敵国の防壁と化していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...何ぞ相応の用事もあらば...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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