...(一月)2生きるとは何ぞ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...蔭い廻って何ぞ悪さするような様子見えてた...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...庫裡で顔を合せて何か頻りに話してゐるのが絵か何ぞのやうに見えた...
田山録弥 「百日紅」
...白頭の父老(ふろう)これを語りて唇角(しんかく)の微顫(びせん)あるを覚えしめたるは何ぞ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...閣下何ぞ早く之れを自覺して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...遂に躊躇して手を下だすを憚りたるは首相たるの威厳を失墜したるものに非ずして何ぞや更に地方議員選挙干渉に就て之れを見るも閣下は断じて此の事実を認めずといふを得ざるものたるに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...何ぞ数々として我れを累はすの太甚しきやと...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...今まで妻の体が自分のものであるか何ぞのように...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...帝力何ぞ我にあらん...
中里介山 「大菩薩峠」
...漢人のいう礼儀とは何ぞ? 醜いことを表面だけ美しく飾り立てる虚飾の謂(いい)ではないか...
中島敦 「李陵」
...「ひどく浮かぬ顔をしてをられるが、何ぞしたのか...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...死とは何ぞ...
萩原朔太郎 「宿命」
...ただ何ぞの止むに止まれぬ場合に...
柳田國男 「夢と文芸」
...歯をむき出した野獣か何ぞのように物狂おしく力強くきこえて来ました...
夢野久作 「卵」
...罪人か何ぞのようにシッカリと捉えていた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...何ぞ此(かく)の如く無情なる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ところが、何ぞ知らん、わしはわし自身の激し易(やす)さ、泣き虫、多血な性分をもてあましている...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...父情(ふじょう)の闇(やみ)「羅門」と、老人はすぐに開き直って、「――今、わしが言ったことばに、何ぞ、異論があるようじゃが……」「いかにも、大いにござります」「何、大いにあると」「さればです!」と、羅門も容(かたち)を正して、真っすぐに、胸を張った...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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