...賊の住み家をさぐる手だてもあるんだがと...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...下賤(げせん)の者の住み家にも行き渡ってきた...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...それは詩趣を宿すための仮りの住み家であるからには「好き家」である...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...謎と曖昧との住み家であった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...これだけの序曲が終わると同時に第一幕モーリス住み家の場が映し出されるのである...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...ちゃんときまった住み家があり...
寺田寅彦 「柿の種」
...(昭和十年十月十一日)*住み家を新築したら細君が死んだという例が自分の知っている狭い範囲でも三つはある...
寺田寅彦 「柿の種」
...暗いさびしい寒い練兵場わきの濠端(ほりばた)を抜けて中六番町(なかろくばんちょう)の住み家へ帰って行った...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...私は自分の住み家の庭としてはむしろ何もない広い芝生(しばふ)を愛する...
寺田寅彦 「芝刈り」
...それにもかかわらず自分は同氏の住み家やその居室を少なくとも一度は見たことがあるような錯覚を年来もちつづけて来た...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...その想像の画面に現われた四方太の住み家の玄関の前には一面に白い霜柱が立っている...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...お浜の住み家であるトタンぶきのあばら屋から...
中村地平 「南方郵信」
...住み家棄てて立ち去れと言ったあの面影に...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...それはせいぜい自分とその住み家とであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今は住み家(か)も秘めて...
吉川英治 「私本太平記」
...餓鬼の住み家(か)にならなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...無上の住み家であるような安けさを暖め合いもするのであった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...幾千万の心霊を清きに救いその霊の住み家たる肉体を汚れより導き出すために誠心の興奮は吾人の肉骸を犠牲に供す...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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