...顔がひきつれるような気持でしたな...
梅崎春生 「狂い凧」
...しかし三十メートルほど行くと、さすがにくたびれて、足がもつれる...
梅崎春生 「幻化」
...もつれる影、乱れる靴音...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...いくらもがいても丸太(まるた)と鉄鎖(てつぐさり)が一層(そう)もつれるばかりで...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...からだがもつれるやうな...
種田山頭火 「其中日記」
...まだ舌がもつれる風で...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...舌がもつれるので「山オコゼは」が「ヤバオゴゼバ」とも聞こえるような気がした...
寺田寅彦 「物売りの声」
...うなじりの小門にまつれる...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...陸橋陸橋を渡つて行かう黒くうづまく下水のやうにもつれる軌道の高架をふんではるかな落日の部落へ出よう...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...勿体なくも君を恋まつれる事幾十日...
長谷川時雨 「樋口一葉」
... だが とりあえず わしは 糸が ほつれるくらい へとへとだ...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう やく 「グロスターのふくやさん」
...なんとなく不自由なもつれるような癖を持っていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...もつれるようにして出て行く)双葉 (その二人の後姿へ)ズーッと向うの端から取ってよ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...水溜りをさし覗けば樹のうつれる...
室生犀星 「忘春詩集」
...そして舌の硬ばったひどくもつれる言葉でしきりになにか云おうとする...
山本周五郎 「柳橋物語」
...鈴の音につれる跫音(あしおと)が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...鬢(びん)にほつれるある女が夜間薬品店にあらわれると...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
...吾子(あこ)つれて來べかりしものを春日野に鹿の群れをる見ればくやしき葉を喰(は)めば馬も醉ふとふ春日野の馬醉木(あしび)が原の春すぎにけり奈良見人つらつら續け春日野の馬醉木が原に寢てをれば見ゆつばらかに木影うつれる春日野の五月の原をゆけば鹿鳴く思ひ起し...
若山牧水 「樹木とその葉」
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