...僕のもう少し低徊(ていくわい)したいのは...
芥川龍之介 「野人生計事」
...何度も同じ道を低徊(ていかい)した揚句(あげく)に...
芥川龍之介 「羅生門」
...余熱に煽られつゝ彼方此方に佇立低徊していた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...いわば大勢に関係なきものにてただ風呂桶に低徊しているのではありませんか...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...その途中に思索や反省や低徊(ていかい)のひまはない...
中島敦 「悟浄出世」
...文章に低徊趣味(ていかいしゅみ)と云う一種の趣味がある...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...虚子の小説には此余裕から生ずる低徊趣味が多いかと思う...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...所謂(いわゆる)低徊趣味は長篇ならば兎(と)に角(かく)...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...それであれ程の頁で済んで居るから低徊趣味のないのも無理はない...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...長く遊子の低徊をゆるすべきにあらざれど...
原勝郎 「貢院の春」
...夢中低徊のおもむきで...
久生十蘭 「雲の小径」
...その花辺に低徊しつついるうちにはしなく次の句が浮かんだ...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...近代的奢侈品の売店などの前に低徊するのは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...ドミトリーは呻いて一つところを低徊した...
宮本百合子 「「インガ」」
...勿論ウィルソンの理想に低徊しているような閑人でもありません...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...ヂヨツトのマドンナの前には暫(しばら)く低徊(ていくわい)せざるを得なかつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...低徊(ていかい)しながら...
吉川英治 「三国志」
...庶民より王侯君子にいたる総て其の道たるや一緑苔低徊それはそうと私は今...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索