...何度(なんど)も同じ道を低徊した揚句(あげく)に...
芥川龍之介 「羅生門」
...余熱に煽られつゝ彼方此方に佇立低徊していた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...眼に見えて技巧的にか低徊的にかなつて来るのはまことに止むを得ないことである...
田山録弥 「三月の創作」
...それだけに低徊(ていかい)の情も断ち切りがたいものであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...我々が気の付かない所や言い得ない様な所に低徊趣味を発揮して居る...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...ああ我れ故郷に低徊して此所に思へることは寂しきかな...
萩原朔太郎 「氷島」
...我れ此所を低徊して...
萩原朔太郎 「氷島」
...長く遊子の低徊をゆるすべきにあらざれど...
原勝郎 「貢院の春」
...ああ我れ故郷に低徊して此所に思へることは寂しきかな...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...われわれがひそかにかくも喜んで低徊するのは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...ドミトリーは呻いて一つところを低徊した...
宮本百合子 「「インガ」」
...低徊せんとする人の多いのは自然である...
柳田国男 「雪国の春」
...これが石壁の中の心理なら日本の低徊観望は...
横光利一 「欧洲紀行」
...勿論ウィルソンの理想に低徊しているような閑人でもありません...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...又英米の旅客(りよかく)が自身の名を石壁(せきへき)の上に留(とゞ)めたりするので生きた亡者(まうじや)の線は幾度か低徊(ていくわい)する...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...歌沢(うたざわ)という低徊趣味な小唄を興(おこ)そうとして...
吉川英治 「脚」
...低徊(ていかい)久しゅうして...
吉川英治 「三国志」
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