...寧(むし)ろ彼等が白日夢裡(はくじつむり)に逍遙遊(せうえうゆう)を恣(ほしいまま)にしたる別乾坤(べつけんこん)なりと称すべきか...
芥川龍之介 「骨董羹」
...現實に於いて與へられざる事實と雖も之を夢裡に經驗するは各人の可憐なる自由である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...嘗て夢裡に呑みつる霞は...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...自分は覚えず恍惚(こうこつ)として夢裡(むり)の人となった...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...当年の思ひ出が僕の夢裡に悲しく甦つたのであらう...
辰野隆 「旧友の死」
...(夢裡(むり)に見る風景は作者が明治三十年代頃に見馴れた千駄ヶ谷附近田園の描写である...
永井荷風 「来訪者」
...うつらうつらと夢裡(ゆめ)に入る...
中里介山 「大菩薩峠」
...その夢裡(むり)の変化が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その夢裡になおさまようているような上目をして見せた...
室生犀星 「後の日の童子」
...まさにこの夢裡に浮ぶ日本そのものゝ如き大景である...
吉江喬松 「山岳美觀」
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