...門前に佇む泰助を...
泉鏡花 「活人形」
...アロアア区の戸口に佇む一個の人影があった...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...佇む余等に横目をくれて...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...茫然とそこに佇むばかりだった...
豊島与志雄 「囚われ人」
...押入の前に佇むと...
豊島与志雄 「白血球」
...眼を閉じて暫し佇むと...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...寝台車の喫煙室の方に行ってみても、そこはまだ寝ずに語りあってる人々でふさがっているし、食堂も満員だし、彼はまた普通車の方に戻ってきて、室の隅に、或は連れの者の側に、佇むの外はない...
豊島与志雄 「風俗時評」
...佇むと(引返して斬り捨ててやろうか)と...
直木三十五 「南国太平記」
...義観が、その前に佇むと、綱手は、その土を見た...
直木三十五 「南国太平記」
...そして、それと、同時に、月丸が、深雪の方を、ちらっと、見て、佇むと、じっと、深雪を、凝視めた...
直木三十五 「南国太平記」
...冬の程には箒もあて難きに杉の大木聳え立ちたれば落葉もいたく亂れにけるをあまたあれば杉の落葉のいぶせきに梅の花白しそのいぶせきに杉の葉の梅の木にして懸れるを見つゝ佇むそのさゆらぐを掃かざりし杉の落葉を熊手もて掻かしめしかば心すがしき我がさとはかくしもありき庭にして落葉掻き集む梅さへ散るに三月十三日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...高さ一間に足りない小さな祠であるが、その前に佇むと、太平洋の海鳴りの音が微(かす)かに聞えてくる...
中村地平 「南方郵信」
...佇むと反対の側の東の方には眺められる...
正岡容 「下町歳事記」
...以前何時か能楽趣味の女が野原に佇む絵を描いて以来...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いつも私は默つて窓ぎはに佇むと...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
......
森川義信 「哀歌」
...人々、呆然と佇む...
山中貞雄 「森の石松」
...外に佇む菊王と頼春には...
吉川英治 「私本太平記」
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