...それとても行くとも皈るともなく然として獨り佇むばかりで...
泉鏡花 「遺稿」
...アロアア区の戸口に佇む一個の人影があった...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...あの山奥が敵の巣窟だと睨みつつ枯田の吹きさらしの中に佇むこともあった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...佇む余等に横目をくれて...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...押入の前に佇むと...
豊島与志雄 「白血球」
...旧市公署の一隅に佇む方が楽しい...
豊島与志雄 「北支点描」
...佇むと(引返して斬り捨ててやろうか)と...
直木三十五 「南国太平記」
...義観が、その前に佇むと、綱手は、その土を見た...
直木三十五 「南国太平記」
...歩むともなく佇むともなく立っていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...(入口から家の中へはいる)茂兵衛が桜の下に佇む...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...母子は抱きついて泣く)時次郎 (悚然(しょうぜん)として佇む)おや...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...忠太郎、その光に背いて踏み出し、佇む...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...人物の姿はシルエツトの切り抜きのやうに梢から洩れる星空からの逆光線の中に佇むでゐた...
牧野信一 「凩日記」
...佇むと反対の側の東の方には眺められる...
正岡容 「下町歳事記」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...いつも私は默つて窓ぎはに佇むと...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...外に佇む菊王と頼春には...
吉川英治 「私本太平記」
...優れた像のうち動かせるものは全て他の可動物同様に永劫の静寂に佇む周囲の遺構から持ち去られていたが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索