...豊国の似而非(えせ)高慢が世間の評判を自分の手柄に独占しようとするは無知な画家の増長慢としてありそうな咄だ...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...似而非風流人は、一概に凡桃俗李とけなせど、まんざら見限つたものに非ず...
大町桂月 「小利根川の櫻」
...似而非風流の人は...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...惜しい事には……」と言ってその似而非(えせ)説明(せつめい)の大きなごまかしの穴を指摘しておいて...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...」と母親は似而非笑(えせわら)いをして...
徳田秋声 「新世帯」
...つまり似而非道徳と英雄的センチメンタリズムとの世界に...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...空疎で不純でスッキリしないことこの上もない似而非日本主義の観を免れない...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...似而非(えせ)賢者何程(なにほど)のことやあらんと...
中島敦 「弟子」
...「失恋した男の人はよくその恋人に似た似而非女(えせをんな)をあさるものだわ...
長與善郎 「青銅の基督」
...その作家は「精神に詩を持たない」似而非詩人である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...日本の風土に合はない附燒刃の似而非物ではないかと考へたりした...
萩原朔太郎 「詩に告別した室生犀星君へ」
...前者は形式だけの似而非(えせ)詩である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...故に真の詩と似而非の詩との区別も...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...人々がこの種の似而非(えせ)自由詩(印象的散文)に見慣れた結果...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...そんな似而非ヒロイズムを呟きながら...
牧野信一 「鏡地獄」
...ニヒリズムと「日本製」似而非ニヒリズムの...
三好十郎 「恐怖の季節」
...もうそんな似而非侍(えせざむらい)とつきあう要はない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ほんとうに生きようとしていないノンキな似而非(えせ)芸術家が創作をやっている...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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