...伝うる処によれば...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...十三 鄭孝胥氏坊間に伝うる所によれば...
芥川龍之介 「上海游記」
...ただちに神に聴(きき)つつその御言を伝うる卒先者の一たりし事を以て光栄とする...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...「歴史」と「預言」とは過去と未来における国民または人類の外的表現に依(よ)りて伝うるもの...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...彼の部下のうち最も有力なるオクタンと(ヘザ)ールとに各々一片ずつを与え(たる)ものなりと伝う...
海野十三 「少年探偵長」
...窓によれば驟雨(しゅうう)沛然(はいぜん)としてトタン屋根を伝う点滴の音すゞしく...
寺田寅彦 「東上記」
...赤垣源蔵(あかがきげんぞう)は一升徳利に美談を残し大高源吾(おおたかげんご)は煙草入の筒に風流を伝う...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...金太と若松は一応死骸の始末を手伝うのだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...細く引きあけた障子の隙間から大蛇が伝うという欄間のほうをうかがいはじめた...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...今宵も野面を伝うて村の若者たちがお祭りの備へにうつ太鼓の撥音がこの辺まで流れて来るでせう...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...それから俗に小栗の碁盤の曲乗りなど伝うるに似た事は...
南方熊楠 「十二支考」
...群鼠をして王の諸妃を噛み殺させた話を伝う(一九〇六年板...
南方熊楠 「十二支考」
...俗にも正直の頭(こうべ)に神宿ると言い伝う...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...某の木の某の方角に黄金を埋めたりという歌を伝う...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...「そんなら手伝うよ...
宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
...夜ごと、天井へはい上がった兆二郎は、屋根裏を伝うと、ソッと久米一の密室の上へかかり、そこに、苦心をして僅かに覗(のぞ)きうるだけの穴をあけた...
吉川英治 「増長天王」
...事実であったと信じていたい気もちが妙に手伝うものであることも否みがたい...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...老いた花子の顔の孤独の皺(しわ)を伝う幾条かの銀色の涙を見た...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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