...わたしの國を奪おうと思つておられるのかも知れない」と仰せられて...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...もう何にも心配せずに安心してお帰りと仰せて下さいましたので...
橘外男 「蒲団」
...それなら薬師(くすし)をつかわすから療治をするがよいと云う仰せがあって...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...たゞちにひでよし公が御たいめんの儀を仰せ出だされ...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...たださえ忙しい県庁のお役人様はこの上に山火事の調査まで仰せつかっては困ると言われるかもしれないが...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...與八』と仰せられる...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...遠山殿の仰せには町方(まちかた)の事とは少々御役向(おやくむき)が違う故(ゆえ)...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...武士道が亡びても苦しうござらぬか」「苦しうござらぬ」「これは意外な仰せを承る」「この世に敵討ということほどばかばかしいことはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...かように仰せられて候...
中里介山 「法然行伝」
...また伺いましょう」と陛下は仰せられ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...おれが亀阜荘さまの仰せ付けで水戸へいったのも...
山本周五郎 「新潮記」
...さよう仰せ下されましたと……」ぐっと喉(のど)へつきあげてくるものがあって幸子はしばらく言葉がつづかなかった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...官兵衛」「もう仰せられますな...
吉川英治 「黒田如水」
...軍法に照らし必ず断罪に処すぞ」「仰せまでもないこと」諸将は...
吉川英治 「三国志」
...還幸は決して、御降伏ではないのだ」「ばかな、仰せを」それが、かえってまた、彼の忿怒(ふんぬ)を煽(あお)ったもののように...
吉川英治 「私本太平記」
...手配は抜かッておるまいな」「仰せまでもなく」と...
吉川英治 「私本太平記」
...そのあと、光秀がまだ茫然と腰が抜けたように坐っているところへ、使者が来て、其方(そのほう)儀(ぎ)、中国表へ、先陣として出勢すべきの旨、仰せ出さる、則(すなわち)、即刻御暇被下(おいとまくださる)もの也という状一通が手渡された...
吉川英治 「新書太閤記」
...――それにおるは、そちが虚無僧寺にいた頃の旧友、格外という者と思うが、ちごうたかの」「あっ……そうです、仰せの通り、てまえが佐々十竹の頃の友、渡辺格外に相違ございません」「そうだろう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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