...一日もゆるがせにすべからざる性質の学科といわねばならぬ...
丘浅次郎 「民種改善学の実際価値」
...なかなかゆるがせなことではなく...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...つく/″\幼時の修養のゆるがせにしがたいことを今更のやうに悟る...
坪内逍遥 「十歳以前に読んだ本」
...一時ゆるがせにしていた報復の悪念がまたしてもむらむらと胸中に湧(わ)き立って来る...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...一瞬間も諸君は國語學を忽(ゆるがせ)にしてはいけない……」私達の靜肅さに氣を得た先生は...
南部修太郎 「猫又先生」
...でっぷりと肥った身体をゆるがせながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...苟(かりそ)めにも之を忽(ゆるがせ)にす可らず...
慶応義塾 「修身要領」
...地をゆるがせて一陣の風と共に私達の眼前を通過すると...
牧野信一 「鱗雲」
......
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...あの作品の性質としてゆるがせにされないこういう箇処が割合粗末であった...
宮本百合子 「「愛怨峡」における映画的表現の問題」
...領民たちの居所財物が従前どおり安堵されるということもゆるがせにはならない...
山本周五郎 「日本婦道記」
...格を守って寸毫も忽(ゆるがせ)にしなかった事...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...彼はこれこそゆるがせにならぬ六次元の夢の厳しさ...
横光利一 「旅愁」
...常にゆるがせには視(み)ていなかったのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...もう一歩でもゆるがせにそこを動くことはできない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...急にいらいらとした空気をゆるがせて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...またゆるがせに口にすべき性質のものではないからだった...
吉川英治 「源頼朝」
...姙まれた物に対する正直と愛とをゆるがせにする事は...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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