...遺骸(むくろ)を奉じて埠頭(ふとう)を去る三哩(マイル)なるパセパンシャンの丘巓(きゅうてん)に仮の野辺送りをし...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...現に目の前に見えて居る実物の方を仮の姿である如くに考へる者もあるが...
丘浅次郎 「固形の論理」
...だから、たとい存在しているといっても、それは、仮の、一時的の存在でしかありません...
高神覚昇 「般若心経講義」
...しばらくの仮の宿として...
高見順 「いやな感じ」
...なまなましい土饅頭(どまんじゅう)の前に仮の祭壇をしつらえ神官が簡単なのりとをあげた...
寺田寅彦 「自由画稿」
...この仮の住居の後...
中谷宇吉郎 「牧野伸顕伯の思い出」
...兄はその大広間に仮の仕切として立ててあった六枚折の屏風(びょうぶ)を黙って見ていた...
夏目漱石 「行人」
...しかるにわずか数年前横浜の外字新聞にわが国貴勝の隠れさせたまえる時刻に真仮の二様あったとて...
南方熊楠 「十二支考」
...奥の座敷に金屏風を立てて仮の式場にあてた...
矢田津世子 「女心拾遺」
...「仮の盃にしても...
山本周五郎 「おばな沢」
...この辺で仮の宿をとって...
吉川英治 「三国志」
...統が仮の自邸(やしき)へ帰ってきた日である...
吉川英治 「三国志」
...仮の衣(きぬ)」と...
吉川英治 「私本太平記」
...はや仮のくつろぎを見せはじめた...
吉川英治 「私本太平記」
...しばし仮の?」「そうではない...
吉川英治 「私本太平記」
...ここに仮の生業(なりわい)をしている手下(てか)の一員には相違あるまい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...(二七・九・七)*旅先の仮の机では...
吉川英治 「随筆 新平家」
...仮の御姿(みすがた)して...
吉川英治 「宮本武蔵」
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