...皆の者にもいつのまにやら以前のままの...
太宰治 「右大臣実朝」
...六階で以前のままなものは花卉(かき)盆栽を並べた温室である...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...リザヴェータはまたもや以前のまますておかれた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...名前は以前のままである...
外村繁 「澪標」
...すべてが以前のままだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いずれも以前のまま大正道路に残っていて...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...弁信法師は以前のままの姿で首低(うなだ)れて考え込んでいましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...以前のままの姿勢...
中里介山 「大菩薩峠」
...以前の住家(すみか)へゆくと玄関の両側にたてた提灯の定紋(じょうもん)は古びきって以前のままだが...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...あたりの景色が以前のまま残っているのを知った...
原民喜 「夢と人生」
...自分の大好きなあの無花果(いちじく)の木に――それだけがまだそっくり以前のまま私のまえに残されている一本の無花果の木に...
堀辰雄 「幼年時代」
...叔父の住んでいた家は以前のまま残っていて...
水上滝太郎 「大人の眼と子供の眼」
...調査した実際と想像とが文学の現実以前のままのありようでつなぎ合わされていた...
宮本百合子 「「結婚の生態」」
...以前のままの調子なのは...
三好十郎 「胎内」
...以前のままである者はすくないのではないかと思われた...
三好十郎 「肌の匂い」
...それは多分以前のままのものもなお用いられているので...
柳田国男 「木綿以前の事」
...この青根へ来てからの、疲れたような、力のぬけた表情はきれいに消え、以前のままの、濶達(かったつ)さと明るさがあらわれてきた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...以前のままな古館(ふるやかた)がある...
吉川英治 「源頼朝」
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