...御他出なぞなさいませんよう...
芥川龍之介 「忠義」
...毎日の天候気温、出入客来、他出等、尋常日記に載すべき事項のほかに、祭事、仏事、音物(いんぶつ)、到来品、買物、近親交友間の消息、来客の用談世間咄、出入商人職人等の近事、奉公人の移り換、給金の前渡しや貸越や、慶庵や請人(うけにん)の不埒(ふらち)、鼠が天井で騒ぐ困り咄、隣りの猫に(さかな)を取られた不平咄、毎日の出来事を些細の問題まで洗いざらい落なく書き上げておる...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...後になって玉が他出して帰らないようなことがあると...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿英」
...他出する際には衣服や乗物が旧家の人のようであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...その他出来るだけのことをしたい...
豊島与志雄 「波多野邸」
...他出他行(たしゅつたぎょう)も自由気儘(きまま)に相なり候故...
永井荷風 「榎物語」
...彼は其後毎日他出をするのであるからあとへかういふ人が來たなら瀧へ案内をして返せといひ置いては出たのだといつて獨で悦んで居る...
長塚節 「佐渡が島」
...手紙の主は他出したまま...
久生十蘭 「鈴木主水」
...その他出來るだけ方々から...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は本当に他出という表現で云われている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...附添の方もいま他出中だといたしますと...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...尤他出無用...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...男弟子たちが他出した折りに...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...雑誌原稿その他出版についての問題を解決して四月にはタヒチ島へ戻つてきた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...一歩も他出しないという上野介の事...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...何処か他出した帰りらしいのである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...どこへの他出か』『上杉家の中屋敷――帰りも本所までも尾(つ)けて見届けたが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...家へ着き升と母は他出して留守でしたから...
若松賤子 「黄金機会」
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