...――必ず修理の他出を...
芥川龍之介 「忠義」
...この大雪にて他出(そとで)もならねば...
巌谷小波 「こがね丸」
...ある日武は他出して林児を留守居にしてあった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「田七郎」
...彼は其後毎日他出をするのであるからあとへかういふ人が來たなら瀧へ案内をして返せといひ置いては出たのだといつて獨で悦んで居る...
長塚節 「佐渡が島」
...彼(かれ)はそれから他出(たしゆつ)することも稀(まれ)になつた...
長塚節 「土」
...僅に三人の家族のうちでそれも私の父は大概他出して居るので家に在るものは母と私と二人のみで...
長塚節 「隣室の客」
...主人は他出してござる...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...いちにんも他出した者はおりませんでした」「いや...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その他出來るだけ方々から...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は本当に他出という表現で云われている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...袴野の他出を知っての事ながら...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...「此頃府誌いそがしく他出むづかしく候」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...雑誌原稿その他出版についての問題を解決して四月にはタヒチ島へ戻つてきた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...夕暮まで他出致そうと思う...
吉川英治 「剣難女難」
...何処か他出した帰りらしいのである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...他出しているうちにでも...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――といっても、駕籠、乗換馬(のりかえうま)を曳く小者まで加えても、せいぜい三十人は出ないが、老公の他出に、これだけの列が下って来たことは、西山開かれて以来の壮観である...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...家へ着き升と母は他出して留守でしたから...
若松賤子 「黄金機会」
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