...朝っぱらから用があって他出したのだという...
犬田卯 「沼畔小話集」
...佻々(かるがる)しくは他出(そとで)もしたまはず...
巌谷小波 「こがね丸」
...しかし閣下は他出(そとで)される約束があって...
海野十三 「赤外線男」
...折よく定助も他出からもどって風呂に入ったところで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ある夜玉が他出した...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿英」
...他出する際には衣服や乗物が旧家の人のようであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...ある日武は他出して林児を留守居にしてあった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「田七郎」
...その他出来るだけのことをしたい...
豊島与志雄 「波多野邸」
...私は他出した時萌黄の木綿を一反買つて来てやつた...
長塚節 「隣室の客」
...いちにんも他出した者はおりませんでした」「いや...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その他出稼ぎ人である大工...
本庄陸男 「石狩川」
...袴野の他出を知っての事ながら...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...附添の方もいま他出中だといたしますと...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...「此頃府誌いそがしく他出むづかしく候」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...夕暮まで他出致そうと思う...
吉川英治 「剣難女難」
...秀吉の他出を待つ供や馬を玄関に見ていたので...
吉川英治 「新書太閤記」
...他出しているうちにでも...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――といっても、駕籠、乗換馬(のりかえうま)を曳く小者まで加えても、せいぜい三十人は出ないが、老公の他出に、これだけの列が下って来たことは、西山開かれて以来の壮観である...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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