...――必ず修理の他出を...
芥川龍之介 「忠義」
...佻々(かるがる)しくは他出(そとで)もしたまはず...
巌谷小波 「こがね丸」
...毎日の天候気温、出入客来、他出等、尋常日記に載すべき事項のほかに、祭事、仏事、音物(いんぶつ)、到来品、買物、近親交友間の消息、来客の用談世間咄、出入商人職人等の近事、奉公人の移り換、給金の前渡しや貸越や、慶庵や請人(うけにん)の不埒(ふらち)、鼠が天井で騒ぐ困り咄、隣りの猫に(さかな)を取られた不平咄、毎日の出来事を些細の問題まで洗いざらい落なく書き上げておる...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...滅多に遠く御他出などなさらなかつた将軍家にとつては...
太宰治 「右大臣実朝」
...三日あるいはもつと永い他出か...
太宰治 「津軽」
...後になって玉が他出して帰らないようなことがあると...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿英」
...ある夜玉が他出した...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿英」
...他出していた友達が帰ってきて旅館へ顔を出した...
田中貢太郎 「蘇生」
...私(わし)は昨日は他出しなかったよ」と...
田中貢太郎 「魔王物語」
...その他出来るだけのことをしたい...
豊島与志雄 「波多野邸」
...他出他行(たしゅつたぎょう)も自由気儘(きまま)に相なり候故...
永井荷風 「榎物語」
...僅に三人の家族のうちでそれも私の父は大概他出して居るので家に在るものは母と私と二人のみで...
長塚節 「隣室の客」
...主人は他出してござる...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...手紙の主は他出したまま...
久生十蘭 「鈴木主水」
...かかる家庭にあるも心苦しくて他出(たしゅつ)することの数(しばしば)なりしにつれて...
福田英子 「妾の半生涯」
...袴野の他出を知っての事ながら...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...「此頃府誌いそがしく他出むづかしく候」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...雑誌原稿その他出版についての問題を解決して四月にはタヒチ島へ戻つてきた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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