...もう一つの生命は自ら動くにつれて喜び又は悲しんでゐる他の生命を追つて動いてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...山上の垂訓の所謂「人汝の右の頬を批たば亦他の頬をも轉じて之を向けよ」といふが如きは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...少くとも他の民族等が単なる概念としてのみ育ち得てゐたところのものを...
生田長江 「ニイチエ雑観」
...その見栄に打ち克とうとする他の卒直な気持との争いでありました...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...」「汚れたる一つの手は他の汚れたる手を洗ふ...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...他の者も、顔だけは知っていても名を知らぬ者が多かったが、いずれも必死に、正造に取りすがる面差しだった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...他の一つは次章にゆずり...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...其胸甲の(つがひ)より他の端までも射透しぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...多くの印刷術發明に功勞のあつた人々が他の部門でもさうであつたやうに...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...それは科学政策・科学教育・科学精神・と云ったような他の一連の新しい現実問題をも同時に課せられている...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...それでこれも何か空気中に人間の気分を支配する他の要素があるのではなかろうかという疑問を起すに充分な課題である...
中谷宇吉郎 「清々しさの研究の話」
...二人の子供を他の場所へ移せると思ふ」「――」「近所は近いし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...他の例(果物)のようにこの果物の色を良くするのに有効では無い13.プリザーブした赤い果物...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...何か他の事物を産出する正にその事物が...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...他の草はあまり多くない方であって...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...ある時期に真実な比率も他の時期には真実でなくなることは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...何だか他の若い労働婦人たちより一層確りしたようなところがある...
宮本百合子 「「インガ」」
...介三郎ずっとはいれ」十七そこには介三郎より前に他のふたりの臣が来ていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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