...――王朝時代に背景を求めた或短篇を仕上げる為に必要だつたのに違ひなかつた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...前の小説を仕上げにかかった...
芥川竜之介 「歯車」
...広間は杉で仕上げてあった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ただ一つ二つ仕上げておきたいことがあると云った...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...仕上げが綺麗に出来ている...
夏目漱石 「模倣と独立」
...この雄篇(ゆうへん)をヘンデルはわずかに二十四日間で仕上げた...
野村胡堂 「楽聖物語」
...西陣(にしぢん)の織物を一手に捌(さば)いた本家福屋の番頭から仕上げた善兵衞が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...緑色のラック仕上げの顔が...
久生十蘭 「だいこん」
...それから汽鑵(かま)掃除からペンキ塗りと仕上げて...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...そして二週間足らずのうちに私は想像のブランシュ・イングラムの象牙紙(ざうげし)の肖像を仕上げた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...全部仕上げて、台に置いていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...赤褐の色調で仕上げられた立派な写真で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...仕上げだらうと旋盤だらうと...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...その人々が一生をつくして仕上げたいと思う生存の目標に向って進む自己を悦びにより...
宮本百合子 「愛は神秘な修道場」
...気の毒なものに仕上げられているだろうと私は軽蔑(けいべつ)していたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ちょうどそれを仕上げて火熨斗(ひのし)をかけているところだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...そして増長天王(ぞうちょうてんのう)の仕上げにかかっていた...
吉川英治 「増長天王」
...精神的に一つの国民に仕上げられて来たのであった...
和辻哲郎 「鎖国」
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