...けれども「金(かね)が仇(かたき)」とは封建時代以来の名言である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...若い夫万吉郎の仇(あだ)し心に気がついた...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...父母の仇を打ちけりとかや...
大町桂月 「冬の榛名山」
...わが仇は今や手中にある...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...仇敵を討つための道具をどうして手離すことが出来よう...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...二人は仇を討ち過ぎた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...仇同士の癖(くせ)に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...世間は我等が仇敵(かたき)にして...
一葉 「暗夜」
...山田にとつては殆ど仇敵にも等しい関係があつた...
北條民雄 「道化芝居」
...私の上にも仇名がついてゐることを発見して...
牧野信一 「月あかり」
...同君はその頃私が第一次「苦楽」誌上へ松井君のお祖父さんである先々代五明楼玉輔の自作人情噺「写真の仇討」についていささか書いたので...
正岡容 「わが寄席青春録」
...俺が仇うちをしてやった...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...かんぷりとはその木槌(さいづち)あたまに付けられた仇名で...
山本周五郎 「青べか物語」
...そのため私を杉永の仇と思いこんだのであろう...
山本周五郎 「失蝶記」
...対岸に立った仇敵の嘲蔑(ちょうべつ)です...
吉川英治 「江戸三国志」
...――この覧があなたに代って仇を打ってあげたのだ」恩きせがましく...
吉川英治 「三国志」
...仇と狙うおぬし如き者から...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかし、夫の仇、倶に天を戴き得ない深讐綿々たる怨の敵……とは云え、繊弱(かよわ)い女の身として、一ツには我児の愛に惹かされて、今後あるいは身を殺して仇のために左右せられんともかぎらない...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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