...伝吉は仇の誰であるかを知っていたことになっている...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...けれども伝吉はこの間も仇打ちの一念は忘れなかったのであろう...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...補祭は自分の仇敵である神学校の生徒監を思いだした...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...その仇波の寄せぬまに花のかんばせ星のまみ燃ゆる思と熱き血とそのまゝ共に消えよかし願空しきとこしへの不變の戀よ不死の美よ詩人の夢をいかにせむ天使の幸をなにとせむ...
土井晩翠 「天地有情」
...世の平民主義の仇敵をもってみずから任ずるの士はこれをもってモンテスキュー...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...それの身辺小説的なアナロジーとも云うべき「印象批評」はそれが仇名のものでなくて上乗のものであっても...
戸坂潤 「所謂批評の「科学性」についての考察」
...けれども当時多くの人が見た写し本の諸藩のお家騒動とか仇討とかいうものは...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「そうさ君の仇敵(きゅうてき)のお重にさ」兄がこう答えた時...
夏目漱石 「行人」
...それから手掛りがついて仇敵の所在がわかり...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...棺桶の仇討ちをしやがったな」新之助は...
火野葦平 「花と龍」
...若い時分はお房よりも仇(あだ)ツぽい女であツたらうと思はれる...
三島霜川 「平民の娘」
...若手の仇っぽいのが花簪(はなかんざし)に肩衣姿...
山本笑月 「明治世相百話」
...雪の夜中どこかへ仇討に出かけて行くような勇ましい装束だった...
横光利一 「旅愁」
...しかし仇討の当日お立会いなさるのはご勝手なれど引渡すなどとは以ての外」松平家は再三の使者をみな手きびしく追い返した...
吉川英治 「剣難女難」
...仇討の首尾如何にやと...
吉川英治 「剣難女難」
...「徳川家(とくがわけ)に仇(あだ)なすやつ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...これは友だちを斬った仇(あだ)だから自分たちの手で存分にする...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...婆が自分を七生(しちしょう)までの仇(かたき)かのように狙っているのは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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