...)「妙に人間離れをしてゐるかと思へば...
芥川龍之介 「歯車」
...頗(すこぶ)る人間離れのした恰好の物である...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...何となく人間離れのした声音(こわね)だ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...病人は、親兄弟たちが寄り寄り相談し合っていたこの数時間のあいだ、自分の脚が切断されることに関して議が凝らされているのであることを知っていたのかいないのか、全く唯「痛い痛い」と云いつづけるところの、何か、人間離れのした、一箇の呻く怪物の如き存在に化してしまっていたが、―――そして親兄弟たちも、彼等の息子であり、弟であり、兄であるところのものを、最早やそう云う奇妙な存在になったと見做(みな)し、彼の意向を質(ただ)すとか彼に因果を含めるとか云うことは問題にしていないかのようであったが、最も懸念(けねん)されたことは、病室から寝台自動車へ移す時にその怪物がどんな物凄(ものすご)い怒声を発するであろうか、と云うことであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それらがだん/\人間離れのした品物らしく思われて来るばかりであった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...人間離れのした怪異味を有するものであるが...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...人間離れのするほど美しい...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ハイフェッツの人間離れのした冷たい技巧でひきまくる快さは非凡だ(ビクターJD一〇二一―二)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...身体が人間離れがしているほど軽捷(けいしょう)なことです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身體が人間離れがしてゐるほど輕捷(けいせふ)なことです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎の口から聽いた以上の人間離れのした美しさがあるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「妙に人間離れをしてゐるかと思へば...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...人間離れのしてしまった相手と...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...それからまた人間離れのしたような小説の姫君だってあなたのように恋する男へ冷淡で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何とかお言いあそばさないではあまりに人間離れのした方と思われるでしょう」こう責めるために...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こんな人間離れのした生活をする者の家などにどうして今までおいでになりますか」こう僧都は言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「ギャアギャアギャア……ギャギャギャギャッ……」と人間離れのした声を立てた...
夢野久作 「オンチ」
...まず第一にそれは人間離れのした...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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