...人間並の事を云うな...
泉鏡花 「婦系図」
...二人を浮世の人間並みらしい感じに戻らせた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...……己(おら)頭から人間並みの待遇(あつかい)はしねえんだからね...
徳田秋声 「新世帯」
...尾を振ることや芸をして見せることは人間並みに覚え込んでも...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...今まで人間並み外(は)ずれた苦しい生活へ追いこまれたことを...
戸田豊子 「鋳物工場」
...もう眼の前へ人間並みの姿で現われています...
中里介山 「大菩薩峠」
...山ん中が面白(おもしろ)可笑(おかし)くていいじゃねえか」鍛冶倉の笑いぶりは人間並みの笑いぶりではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...まして人間並みを外(はず)れた足の迅い奴...
中里介山 「大菩薩峠」
...竜之助も人間並みに...
中里介山 「大菩薩峠」
...白雲もまだ人間並みに故郷というものを思い出でたからでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...おいらのことは人間並みに扱わなくってもいいんだから――と言ったのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...何が 何でい人間並以上に働きつづけてそれでも食えないってのは俺の責任じゃねいや...
中島葉那子 「馬鈴薯階級の詩」
...こう精神作用を人間並に刺戟(しげき)した後で...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...これでも蔭ながら尽力(じんりょく)しているんですよ」と野だが人間並(なみ)の事を云った...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...人間並みには駆けますよ」「竪川の材木置場まで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なら、まだ人間並みだ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...若し山田の夫婦がもう少し人間並であったらもうとうに此の村等には居られない程長い間には種々ひどい事も云われて来たのだけれ共...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...しかも到って人間並のが敢て試みようというのですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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