...青い豆(とうすみとんぼ)が藺草(いぐさ)の叢の間を彼方此方と飛びまはつて...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...藺(ゐ)を席(むしろ)とし...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...それをとおして藺草や蒲が伸び出ている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...燈心草といふのが藺の事つたすがな」と笑ふ...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...室(へや)には藺莚(いむしろ)のような黄(きい)ろくなった筵を敷いてあった...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...一帶の草地に藺席(ござ)を敷きて...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...彼(かれ)は更(さら)に栗(くり)の木(き)の茂(しげ)つた葉(は)の間(あひだ)から針(はり)の先(さき)で突(つ)くやうにぽちり/\と洩(も)れて射(さ)す光(ひかり)を避(さ)けて例(いつ)もの如(ごと)く藺草(ゐぐさ)の編笠(あみがさ)を被(かぶ)つて...
長塚節 「土」
...その中に藺(い)の類がまるで稲そっくりに生えている...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...蒸した豆を藺(い)で囲んで...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...アキスてふ草花また彼の血から生えた今欧州諸方に生ずる花藺(はない)の事だ(グベルナチス『植物譚原(ミトロジー・デー・プラント)』一)...
南方熊楠 「十二支考」
...藺(いぐさ)の茎(くき)を材料にしたものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...同じ藺で編んだ厚手のマットによい品があって...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...藺笠(いがさ)の翳(かげ)からキラとその眼を彼の額(ひたい)に射むけた...
吉川英治 「私本太平記」
...綾藺笠(あやいがさ)の旗じるしが...
吉川英治 「私本太平記」
...その中のひとり藺仁(りんじん)という老吏から端(はし)なくこんなことが聞かれた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...藺(い)ござや獣皮が敷いてあった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...青い富士形の藺笠(いがさ)が見えた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「畜生」その藺すだれもズタズタに斬り...
吉川英治 「宮本武蔵」
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