...同じ人間らしい同情を持つてゐたのです...
芥川龍之介 「猿」
...さらに人間らしい影は見えません...
芥川龍之介 「妖婆」
...人間らしいものが...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...」とおだやかに言われて流石の馬鹿も人間らしい心にかえったか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...人間の人間らしい所の写実をするのが自然主義の特徴で...
夏目漱石 「教育と文芸」
...驚くと共にランプの灯は人間らしいものだとつくづく感心した...
夏目漱石 「坑夫」
...この女は何処かに人間らしい情慾を置き忘れて来たのではあるまいかと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...生活の安定と人間らしい文化のよろこびである以上...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...旅の間に動いている人間らしい目付の溌剌とした輝きが快く目にとまるようになった...
宮本百合子 「映画」
...人間らしい心のすべての日本人の声として...
宮本百合子 「鬼畜の言葉」
...本当に人間らしい姿と足どりとで生きるということがそのようにむずかしいということが抑の問題であるわけです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人間らしい生活をしてゆかなければなりません...
文部省 「あたらしい憲法のはなし」
...少なくとも、新八のためにはこのほうがふさわしく、人間らしい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...五十円や百円の仕送りでは人間らしい気持ちで勉強は出来やしない……」承われば一々御尤も千万であるが...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...やっと人間らしい気持になって来たのであろう...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...何かしら人間らしいものから片足を抄(すく)い上げられたと思うと...
夢野久作 「白菊」
...人間らしいものが木の葉をかぶってジッと呼吸(いき)をころしているような気もする...
吉川英治 「松のや露八」
...最も人間らしい優しさや美しさを持っていなくてはならぬ...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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