...通りかかつた近所の悪戯(いたづら)つ児(こ)が三、四人立ち停つて、二人の顔を見較べてゐました...
薄田泣菫 「黒猫」
...そのうちに一人立ち二人立ち...
太宰治 「新釈諸国噺」
...軍治は一人一人立ち去つて行く親戚の者や姉達から...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...日本主義は理論的には一人立ちの出来ない内容のものだが(尤も無理論的な理論?としてならいつでも勝手に独立出来るが)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ある場所であちらこちらと人立ちがして何だかつぶやいていて変であったので聞いて見ると...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...何よりも大切にしている二人立ちの写真なのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...平潟に來てはじめて晴天なり天水のよりあひの外に雲收り拭へる海を來る松魚船白帆干す入江の磯に松魚船いま漕ぎかへる水夫の呼び聲きららかに磯の松魚の入日さしかゞやくなべに人立ち騷ぐ十日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...段々人立ちがして来ることでした...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...まだ菰(こも)をかけてありますよ――先刻町役人立ち合ひで調べて見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――大變な人立ちぢやないか」丁度その爭ひの中へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...路地の中はまだ三々五々の人立ち...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...往来で泣いては人立ちがする...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...男二人立ち上つて...
牧野信一 「蝉」
...最前から圓太の噺、少しも受けず、一人立ち、二人立ち、かなりのお客がバラバラバラバラ立ちかけている最中だっただけ、この笑い声、いっそうお客のかえりたがっている心理へ拍車をかけたかもしれない...
正岡容 「小説 圓朝」
...小坊主の一人立ちて在るを見しが...
柳田国男 「山の人生」
...男や女が七八人立ち並び...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...人立ちがしていた...
吉川英治 「鬼」
...一人立ち二人立ち...
吉川英治 「親鸞」
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