...近所には人煙がまばらだ...
...この山奥には人煙がない...
...この辺りには現在、人煙が集中している...
...彼女が住んでいる地域は人煙が多く、夜でも明るい...
...観光地は昼夜を問わず人煙が多い...
...人煙の蕭条とした郊外であつた...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...蛮地では人煙が稀薄であり...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...西には青森の人煙指(ゆびさ)す可く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...極目人煙を見ず、まれに訪れるものとては曠野(こうや)に水を求める羚羊(かもしか)ぐらいのものである...
中島敦 「李陵」
...北海道の奥地遠く人煙(じんえん)を離れた十勝岳の中腹では...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...十勝岳の中腹の人煙を遠く離れた世界で...
中谷宇吉郎 「雪三題」
...すると同じくらいな年輩の小僧がまた一人煙草(たばこ)を吹かしながら出て来て...
夏目漱石 「行人」
...渡し舟が人を運んだ人煙稀薄(じんゑんきはく)な大昔(おほむかし)はとにかくとして...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...人煙まれなる森林地帯ででもあるように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...かすかに人煙があがるのが見えますね...
久生十蘭 「ノア」
...そんな」「はるかに人煙が...
久生十蘭 「ノア」
...何処へ出るにも馬の背を借りずには街の灯も見ることも許されぬ人煙稀なる草深いところに...
牧野信一 「夜見の巻」
...人煙(じんえん)稀薄(きはく)...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...人煙も稀(まれ)なこの山奥とでは...
山本周五郎 「山彦乙女」
...運勢判断、八卦神如(はっけかみのごとし)見料一両つまり遊歴の八卦見(はっけみ)道者と化けすましたもので、宿を立ち出て、ほどなく、南大門にさしかかって見れば、さすが河北第一の大都(たいと)・紫金(しきん)の瓦、鼓楼(ころう)の旗のぼり、万戸の人煙は、春の霞(かすみ)を思わせて、北方の夷狄(いてき)に備える梁中書(りょうちゅうしょ)が下の常備軍も数十万と聞えるだけに、その物々しさなど、他州の城門の比ではない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...平(たいら)ノ将門(まさかど)以来の坂東(ばんどう)の人煙が日光山脈に拠(よ)って散在し...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...熊本県から宮崎県にわたる九州脊梁の人煙も稀(ま)れな山間に村社としてあるというだけでも...
吉川英治 「随筆 新平家」
...ここへ肥沃(ひよく)な人煙をあげようとする治水開墾の事業も...
吉川英治 「宮本武蔵」
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