...――」趙生はこう遇う人毎(ひとごと)に...
芥川龍之介 「奇遇」
...家元(いえもと)では相変わらずの薄志弱行と人毎(ごと)に思われるのが彼を深く責める事や...
有島武郎 「或る女」
...逢ふ人毎に此方から言葉をかける...
石川啄木 「刑余の叔父」
...そして、逢ふ人毎に、「氷峰君萬歳」を呼ばないものはない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...此所(ここ)へ技術派の重な人々が五人十人毎日集まっては善後策を講じたわけでありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...まだかまだかとしば/\会う人毎に聞いたが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...大菩薩峠を越える人毎に...
中里介山 「大菩薩峠」
...然も己が罪悪を認めるに聊(いささ)かも逡巡(しゅんじゅん)する者でなく会う人毎(ごと)に自分は人殺しだと告白するにも拘わらず...
西尾正 「陳情書」
...彼は逢ふ人毎にそれを説いた...
萩原朔太郎 「宿命」
...見(み)る人毎(ひとごと)に賞(ほ)めそやして...
樋口一葉 「われから」
...私は当時の事を想い出(いだ)す度(たび)に、人通りの多い十字街(よつつじ)に土下座して、通る人毎に、踏んで、蹴て、唾を吐懸けて貰い度(たい)ような心持になる……四十四文学の毒に中(あて)られた者は必ず終(つい)に自分も指を文学に染めねば止まぬ...
二葉亭四迷 「平凡」
...「ヤドリ木御存じ?」私は出遇ふ人毎に訊ねましたが...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...絶壁に夕日うらてる紅葉かな裏表きらり/\と散紅葉山はくつ日のてりわける紅葉かな帰る人毎に紅葉一枝の夕日を荷ふて宵月の尾の上にかゝる頃日光町に着きたり...
正岡子規 「日光の紅葉」
...(中略)今人毎歳元日...
南方熊楠 「十二支考」
...それに昔は人毎(つね)に必ず畜生に勝(まさ)るてふ法権上の理解もなかった(ラカッサニュの『動物罪過論(ド・ラ・クリミナリテー・シェー・レー・ザニモー)』三五頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...会う人毎にその悪い事を吹聴する様な恨みが...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...彼をして人毎に一つの癖はある者を我には許せ経済の遠(みち)と洒落(しやれ)しめたる経済学も...
山路愛山 「明治文学史」
...のみならず出会う人毎(ごと)に...
夢野久作 「名君忠之」
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