...今更のように人の善いお鈴を軽蔑せずにはいられなかった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...この人の善い大男が私のからかったことなぞは微塵(みじん)も悟らずに...
橘外男 「葛根湯」
...いかにも人の善い残念そうな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...人の善い微笑を浮べた...
豊島与志雄 「或る素描」
...人の善い細君を相手に悲憤慷慨した...
豊島与志雄 「電車停留場」
...」と父は人の善い少し馬鹿げた笑い方をした...
豊島与志雄 「童貞」
...彼は実に人の善い無邪気な子供のような男だ...
中島敦 「悟浄歎異」
...話好きな、人の善い老人だ...
中島敦 「光と風と夢」
...加持祈祷(かじきとう)と人の善いと言う程の事を為尽(しつく)して見たが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...直ぐにその當のNが人の善いツラをニュッと出して...
三好十郎 「肌の匂い」
...だから大へん人の善いところと惡いところとが見えるわ...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...人の善い微笑が靨(えくぼ)と一しょに自然に流れるように浮んでくるのであった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...人の善いおばさんですねと云つた...
室生犀星 「京洛日記」
...いつも人の善い父の微笑を思い出した...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...それを知らずに花を抱いたパヴロアの人の善いあいさつが皆を喜ばせた...
室生犀星 「忘春詩集」
...一体ヤクツク人は人の善い性(たち)で...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...人の善い仕事になれた下男にかしずかれるよりも便利であり愉快であろうとは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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