...人は未だ剣も鎧も知らず喇叭も戦を呼ぶ角笛も人の世の外なりし...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...実(げ)に自らを矜(ほこ)りつゝ、将(はた)、咀(のろ)ひぬる、あはれ、人の世...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...実に多くの人の世話になった...
太宰治 「帰去来」
...人の世の早瀬には歸つて來ることはない...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...もし待ち伏せなどということが人の世になかったとしても...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...わたしは人の世話をしたからとてその人から礼を言われたいなぞとそんな卑劣な考えは微塵(みじん)も持ってはいません...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...今人の世に害ありとなすもの...
永井荷風 「桑中喜語」
...甲州から関東へかけては二人の世界がようやく狭くなってくるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...無人の世界というよりも...
中谷宇吉郎 「白い月の世界」
...草山の向うはすぐ大海原(おおうなばら)でどどんどどんと大きな濤(なみ)が人の世を威嚇(おどか)しに来る...
夏目漱石 「草枕」
...こんな能なしは人の世の片隅(かたすみ)に...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...ドヴォルシャークの郷愁(ノスタルジア)に聴き入って涙するのはわれわれ音楽鑑賞者の最もよき法悦であり、人の世の音楽の、最も清らかな慰藉(いしゃ)でもあるからである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...異性のりずむとはかうも遠く近く夢みるごとく人の世にうら哀しいものか...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...遠くジャムスに女教員をしてゐた女と逢(あ)ふ人の世が...
林芙美子 「浮雲」
...僕が神戸を立つ迄は形影の如く相追随して家来が主人の世話をするやうに世話をして呉れた...
二葉亭四迷 「旅日記」
...二人前の力強い消えない足蹟を人の世の中に――汚されぬ高い処にしっかりと遺さなければならない事を思わされる...
宮本百合子 「悲しめる心」
...人の世話あ焼かねえ方がいいんだ...
三好十郎 「おスミの持参金」
...また人の世に降りくるということは...
柳田国男 「海上の道」
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