...薄明と夢との交錯する国でありうつらうつらとした青き白日夢(デードリーム)の国である...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...人々は各がままに闇と光の交錯する日本の近代科學の黎明期をひたすらに突きすすむよりなかつたのであらう...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...史的唯物論と交錯する...
戸坂潤 「科学論」
...剣を鍛える槌の音と麻衣を打つ砧の音と交錯するあたり...
豊島与志雄 「白木蓮」
...こんな風に賛否兩論相交錯するので私も大いに迷ひ...
豊田喜一郎 「乘用車發表に際して」
...風を截って交錯する...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...互いに交錯することはない...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...鼠色の空に交錯する枯枝を仰いで「またエルムの花盛りになったね」と冗談を言う友人もあった...
中谷宇吉郎 「楡の花」
...而もそのマキシマムになる錯覺とミニマムになる錯覺とが入れ代り立ち代り交錯する...
南部修太郎 「自分の變態心理的經驗」
...あの虧けた三日月の交錯する光の下で...
西尾正 「墓場」
...無数に交錯する足音についてわたしの耳はぼんやり歩き廻る...
原民喜 「鎮魂歌」
...ワン・ゴオクの向日葵に見るやうな強烈な白いほどの日光と真赤なひなげしの葩の交錯する画面で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...空虚な過剰な意識の氾濫交錯する遊び場であるのは事の自然であらうから...
三好達治 「銀座街頭」
...周囲の人間どもへの愛情と恐怖の交錯する戦慄みたいなものだったかもしれない...
山川方夫 「愛のごとく」
...巨大な影の交錯する縞の中で...
横光利一 「上海」
...交錯する梭(ひ)のように駈けていた...
横光利一 「上海」
...人と馬車の織るが如く交錯する中を過ぎて...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...この両者の相交錯する脈搏の内にのみ自分の成長が行われていたのであるが...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
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