...ただ淡水と潮水(ちょうすい)とが交錯する平原の大河の水は...
芥川龍之介 「大川の水」
...じつに縦横に無秩序に交錯する「北海の活画」である...
谷譲次 「踊る地平線」
...自然と人事との交錯する或(ある)光景の描写の不思議にうまいのは...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...他と自との交錯する上に完全に動いて行つて...
田山録弥 「或新年の小説評」
...史的唯物論と交錯する...
戸坂潤 「科学論」
...独自の生存をして時により相交錯する多くの魂があり得るといった...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...その間に交錯する...
豊島与志雄 「操守」
...而もそれがいろいろ交錯するので...
豊島与志雄 「別れの辞」
...風を截って交錯する...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...互いに交錯することはない...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...木の香と橘の匂ひと交錯する趣きを味へばそれでも宜しからう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ワン・ゴオクの向日葵に見るやうな強烈な白いほどの日光と真赤なひなげしの葩の交錯する画面で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...彼女と僕の二つの視線はぶつかり合はずに交錯する...
堀辰雄 「不器用な天使」
...舞台全面に物凄き明暗交錯する...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...互に交錯すると一種の濁音となつて響いて来た...
牧野信一 「眠い一日」
...しかし私はこの物から再び七彩の交錯する美しい世界へ帰るべき術(すべ)を知らないのである...
三木清 「人生論ノート」
...舞台のレビューの交錯する瞬時といえども停滞のない俊敏さは...
横光利一 「旅愁」
...人と馬車の織るが如く交錯する中を過ぎて...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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