...些細なる此一事をのみ...
高木敏雄 「比較神話学」
...実に些細なもんじゃ! わずかに三百八十円だ...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...些細な文房具ではあるが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...自分はまだ些細なことに驚かぬようになっていない(いつかはそうなるにしても)ので...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...全く些細な偶然――災の予兆を丹永が陳振東に話したということが...
豊島与志雄 「秦の出発」
...N何かの機縁で――それがどういうものだったか今は忘れたほどのごく些細な機縁で――私は亀を飼うようになった...
豊島与志雄 「文学以前」
...些細な事件ならば...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...些細なる一字一句の選択に至るまで...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...些細な刺戟(しげき)も天候のちょっとした変動もすぐに妻の体に響くのだったが...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...不運な人間が、些細な変化にも、すぐ不幸を予想するように、岩城といっしょに来た、見馴れぬ男に不安を感じているふうだったが、岩城が紹介を終えると、目ざましいほど昂奮して、「お近づきになれて、うれしい」と、母音のひびくラテン訛の英語で挨拶し、こんなところまでよく来てくれたと、息を切らしながら、いくどもくりかえした...
久生十蘭 「蝶の絵」
...清盛は些細な罪で有能な官吏を流罪するなどは当をえた政治と思えないと妙な理窟をこねだし...
久生十蘭 「無月物語」
...眺める角度の些細な動きによつても...
北條民雄 「間木老人」
...こんな些細なメモの為に...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...全てはほんの些細な親切へのお返しだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...かかる考慮は確かに些細なことであるが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...些細な癖にしろ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういう些細な事すらも...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...外国のことは些細な点まで知ろうとすること...
和辻哲郎 「鎖国」
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