...そんな時には何の価値もない些細な家の中の平和のために...
伊藤野枝 「転機」
...どんな些細なことでもどんな汚いものゝ上にも少しの相違もありません...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年六月号)」
...一方にすでに成就された些細な変化が暴風の中に滅んでしまうのを恐れる...
ピョートル・アレクセーヴィッチ・クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...ほんの些細なことも口実になり得るからである...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...それがどんなに些細なものでも裏切りになってしまうでしょう……ええ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...いやむしろ些細なことだからむつかしいかもしれない...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...些細な物音にもガアガア鳴き立てる...
豊島与志雄 「自由人」
...犯罪の動機、探索の手懸りが、如何に些細な、又空想的なものであろうと、それが現実性をもって読者にせまらねばならない...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...そういう些細な癖に厄介で...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...妻の日常生活――些細な外出先から其の一挙手一投足に至る迄...
西尾正 「陳情書」
...それは些細なことで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一事萬事とは行くまいけれど唐宋二朝の文化の差別は或は斯く些細な點にも行き渡りて居るのであるまいか...
原勝郎 「鞦韆考」
...採れても極く些細なものかも知れませんが...
牧野富太郎 「植物記」
...かかる考慮は確かに些細なことであるが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...諷刺の対象を日常の些細なことから一つ一つ部分的にとりあげた場合...
宮本百合子 「新たなプロレタリア文学」
...それは事柄は些細なものですがそのルーズさが質的によくないと思われ秋頃も一度話し出しましたがその時は自分の精一杯さと善意だけをとりたてて主張して手がつけられなかったが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...男爵とのそんな些細なことで心を痛めていられるときではなかった...
横光利一 「旅愁」
...いと些細なものである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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