...マダムは二心といふことが非常に嫌ひなのだ...
石川三四郎 「浪」
...二心のないことを示そうとするその心根を...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...七枚継ぎの誓紙を以て可レ被レ盡二心底一之旨(しんていをつくさるべきのむね)を申し入れた...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...自分が二心をもって動いてるように思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二心(ふたごころ)の背を軽薄の街(ちまた)に向けて...
夏目漱石 「虞美人草」
...チュフリャノフは二心のある奴って訳だべか――そうも思われない...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...宮が二心をお持ちになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...二心と心の交(まじ)わりは...
吉川英治 「黒田如水」
...二心あるものともいえませぬ...
吉川英治 「三国志」
...これらの二心ある醜類をことごとく軍律に照して断罪に処すべきでしょう」荀攸(じゅんゆう)がそばからいうと...
吉川英治 「三国志」
...それがしに二心あると?」李典は...
吉川英治 「三国志」
...つまり二心の疑いをかけておるわけだな」二さもさも心外でたまらないような面持をたたえて...
吉川英治 「三国志」
...別れても止(とど)まっても、ここまで信じあった者、二心とは思わぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...ひそかに二心をかよわせていたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...内治を整えておったためだの」「二心ある者は...
吉川英治 「新書太閤記」
...他家へ随身(ずいしん)の心も抱かずに」「もとより二心(ふたごころ)はない...
吉川英治 「新書太閤記」
...この度こそ、木曾のみか、二心ある者、悉(ことごと)くを、粛清(しゅくせい)して余すなく、甲軍の陣紀を一新せねばならぬ!」抑え難き憤(いきどお)りもこめて、途中、勝頼はしばしば馬上でつぶやいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...(故信長公に二心なし)と...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索