...また二人づれで来やがったな」その声は...
海野十三 「怪塔王」
...七ぐらいのお嬢さんと二人づれで外に乳母(うば)か女中頭(がしら)といったような老女が一人と若い女中が二人つき添っておりましてその三人がお遊さんのうしろから代る代る扇子(せんす)であおいでおりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...練吉と二人づれで出席した...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...二人づれで凉みに來たり...
永井荷風 「或夜」
...」「二人づれでお参りしちやいけないんださうですよ...
永井荷風 「来訪者」
...たしかに巡礼の二人づれであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...庭続の小山の上から男と女がこれも二人づれで下りて来た...
夏目漱石 「明暗」
...友人の藤浪君と二人づれで行くことにした...
平出修 「二黒の巳」
...入れちがいに向うから二人づれでやって来るところをぱったりと行き逢(あ)った...
堀辰雄 「幼年時代」
...ある日伯楽(ばくらう)のやうな男が二人づれで...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...老父は彼女が来てからはよく小さい孫と二人づれで出て行つた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...痛むの? 又風邪と二人づれで来られないよう呉々御注意下さいまし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一人ではさすがにいやで、二人づれで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二人づれで行う風がまだ方々に残っている...
柳田國男 「歳棚に祭る神」
...頭から半纒(はんてん)をかぶった男との二人づれで...
山本周五郎 「花も刀も」
...ただいま、軍師の呉用大人(たいじん)と、先ごろ梁山泊(りょうざんぱく)へ入った関羽(かんう)の子孫の関勝(かんしょう)とが、二人づれで、戦場のご報告にとこれへ見えましたが」聞くと、宋江は刎(は)ね起きて、すぐさま軍衣の容(かたち)をただし「――これへ」と、つねのごとく、呉用と関勝の二人に会った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...明らかに、それは叡山の法師たちに違いないのである、特徴のある法衣(ころも)の裾(すそ)を短かに着、手に薙刀(なぎなた)をかかえている、二人づれで、川の向う側に突っ立っているのだ...
吉川英治 「親鸞」
...ははは……御仏と二人づれでおざるぞよ」孔雀明王(くじゃくみょうおう)一「おういっ」岸々(がんがん)と肩をいからしている声だった...
吉川英治 「親鸞」
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