...黒い帽子に黒いマントの二人づれのあとを見送っている...
海野十三 「火星兵団」
...何とやら彼(か)のトランクの二人づれに似ている様に思われました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...出札所(しゅっさつしょ)には田舎者らしい二人づれが大きな財布から銭(ぜに)を出して札を買っていた...
田山花袋 「田舎教師」
...旅舎の主人夫婦が遠来の二人づれを歓待するために頻りに料理を拵へてゐるのも...
田山録弥 「山間の旅舎」
...たしかに神尾主膳と共にこの楼へ送られて来たのは二人づれであったということ...
中里介山 「大菩薩峠」
...静かに内部へ足を運んで来る二人づれのお墓参りのあったことを気づいたまでも無事でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「今夜七時半頃あの小鈴(こすず)と云う芸者が角屋へはいった」「赤シャツといっしょか」「いいや」「それじゃ駄目だ」「芸者は二人づれだが...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...今は二人づれのこととて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...そしてその二人づれは私の窓の前を斜(なな)めに横切って行ったが...
堀辰雄 「美しい村」
...いますれちがつたばかりの二人づれに自分を比較した...
堀辰雄 「聖家族」
...それは「こぼれ松葉をアレ見やしやんせ枯れて落ちても二人づれ」と唄われた通りである...
牧野富太郎 「植物記」
...いずれの時も箏と二人づれであった...
宮城道雄 「五十年をかえりみて」
...家へかえったのは一人なのか二人づれなのか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...鼠木綿(ねずもめん)の宗服に尺八を持った二人づれの虚無僧(こむそう)が...
吉川英治 「江戸三国志」
...折ふし通りかかった二人づれの同心に...
吉川英治 「大岡越前」
...ただ何事も御仏と二人づれなればこそ...
吉川英治 「親鸞」
...やがて仲よく二人づれで帰って行った...
吉川英治 「随筆 新平家」
...がつがつ喰っている二人づれがある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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